無のオルデュラン
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目覚めよ……目覚めよ……オルデュラン……
真の使命を成す時が来たのだ……
「違う……僕は折夫君のペット神竜ルシェルだ。」
『フッ、お前は神竜などと言ったそんな生易しいものではない……課せられた使命を思い出せ……楽園に最期を告げる者……最期の龍……無のオルデュランよ……既に盟約は破棄され……お前は自由の身となっているというのに……何故盟約を破りしヒトを滅ぼさぬ……今すぐ全てを滅ぼすのだオルデュラン……マキュレストから全てを奪え……さぁ……目覚めよ……オルデュラン……』
「ダメだ!そんな事はさせない!」
『ふん……何時まで正気を保っていられるかな?妾の混沌の力に抗える者などおらぬと言うのに……マキュレストは今のままでは妾の足下にも及ばぬ……怒りは力……ヒトの無限の力は感情……それを引き出すには大量の生贄が必要じゃ……捧げよオルデュラン……ヴァルディバラム様に……マキュレストから大切な者を奪うのじゃ……そして妾を殺す最強の化け物を創りあげるのじゃ……それが妾のヴァルディバラム様への愛……全てをあの頃に……全てを無に帰す時がきたのじゃ……さぁ…目覚めよ…オルデュラン……』
僕は薄れゆく意識の中、魂に響く邪悪な声に必死に抵抗を続けた。
間幕を数話挟みます。




