迫る混沌の影13
ミフォルティナ目線となります。
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「むきゃぁああ!」
私はイラついていた。
散々待たされたあげく出てきた料理が激マズだったからです!
だって街のお勧めのグルメとか言ったら期待しちゃいますよね!?
もちろん、食糧を粗末にする事はせず残さずに食べましたがね……
「どうしたティナ?」
「ユフォがあんな不味い料理屋に連れて行くからですよ!エルフの料理より不味いものなんて初めて食べましたよ!」
いや、これ本当ですからね?
「バカをいうな!あそこはジョヌラーダ1の名店なんだぞ!ファナ様、ミーナ言ってやってくれ。」
「うん、不味いね。」
「ユフォ……そこは加勢できません。」
ですよね!
「な、ななな、何だってぇえええ!」
「ユフォの味覚は大丈夫ですか?将来の夫が不憫ですね。」
「お、夫だ何て!そのなんだ……相手もいなくてだな……」
「犠牲者がいなくて良かったです!安心しました。」
「ぐぬぬぬ。」
どうやらユフォは花嫁修業が必要なようです。
「まぁまぁ、その件はそれくらいにして。ティナ、次は何処ですか?」
「北の方ですね。」
「ここから更に北となると常闇の大陸アイリーンだな。」
「知っているのですか?」
私はユフォに尋ねた。
「あぁ、魔族が住んでいるとの噂があってな。実際に私がダンジョンで出くわした魔神もアイリーンへ行くと言って姿をくらました事があったんだ。」
「魔族の神である魔神ですか……嫌な予感がしますね。」
私達は気を引き締め直した。
そして数日後、私達はアイリーン大陸のレイドンという街へ到着した。
「凄い街ですね!ファナさん!」
「ヴェルコニアも凄いと思ったが、ここはそれ以上だ!」
「アタシも驚いたねぇ……」
皆が驚く中、ファナさんだけがワナワナしていた。
「これ……これって……そのままバーニアムじゃないのよ!」
ファナさんは絶叫したあと城へ向かおうと言いだした。
何でも領主が知り合いなのだとか……ファナさんは顔が広いですね!
城へ到着すると私達はあっさりと謁見の間へ通された。
これが慈愛の女神の力ですかね?
するとそこには私も知っている顔がいた。
「あれ?太陽の子ですか?んん?雰囲気が違う?」
「こら、ティナ。」
私はファナさんに咎められる。
「良いんですよエルファーナ様。兄さんと面識がある方だと間違えますよね。」
よく見ると髪と瞳の色が違うなぁ。
「ゆっくりして下さいと言いたいところなんですがね……」
「精霊力の異常の件ですか?」
「さすがはエルファーナ様……その通りです。闇と氷の精霊が全く機能していないのです。お陰で夜が来ない上に、気温の上昇で動物や農作物に被害が出るはで八方ふさがりなのですよ。」
「原因に心当たりは?」
「あれば解決しに行くんですがね……」
「分かりました、それはこちらでも調査しましょう。」
「助かります。」
こうして私達は原因を探る為、竜脈を探す事にした。
いつも有り難う御座います。




