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ルイデンリッフィの憂鬱6

もう一話。

5/19修正

「てい!」


私は目の前の魔物に息の根を止めた。


「流石だなルーダ。」


私が戦いの炎に加入してから3年の月日が流れており、一行の中心となっていた。


「いえ、私はまだまだ未熟者ですよガバンさん。」

「そんな事いっちゃてぇん!ルーダは謙虚ね!」

「ぐわっ!ぐるじぃ!ゴドラさん……」


ドワーフのオネエが強めに抱き締めてくる。


「今日でルーダも成人ですね。これで本当に戦いの炎の正式メンバーに登録できるんですよね。」

「はは、イナナーヌは反対してたクセに。」

「もぅ、過去の話しじゃないですか!エマルアの意地悪!」

「「「「「アッハッハッハハ」」」」」


本当に教会へ行かずに冒険者として活動して良かった……


心の底から思う。


戦いの炎のメンバーとの生活は母さんが生きていた時以来の安堵感があった。


そして、さらに半年が過ぎた頃であった。

私達が魔境グヌースの森で魔物の討伐をしていた時……


「ここは……」

「どうしたんだいルーダ?」

「あ、いや……」

「端切れが悪いじゃないですか。」

「……ここは……私が育った森です……」

「なっ!」


ガバンさんは言葉をつまらせていた。


「申し訳御座いません。先へ急ぎましょう。」

「はぁ、坊やはすぐ強がるんだから。」


エマルアさんは出会った頃のようにソッと抱き締めてくれた。



「ずるい!ずるい!それ私もしたい!」

「ゴドラは背骨を折りそうだからダメ!」

「んもうぅ。」


ドワーフのオネエは頬をプクッと膨らませていた。


「だいぶ汚い絵面ですね。」


イナナーヌさんから厳しめのツッコミが入る。


私は気を取り直し、森の奥へと進んだ。

すると森の奥で巨大な虎の魔物が老いた狩人を追い込んでいた。


その光景を目の当たりにした私は思わず呟いた。


「……と、父さん……」


全員が私の方をみた。


「い、行くぞ!」


遅れてガバンさんが指示を出す。

戦の炎のメンバーはそれぞれの持ち場へつき戦闘態勢へ入る。


「イナナーヌさんは風で、ガバンさんは剣で牽制して下さい!」

「「分かりました!・おう!」」

「ゴドラさん、エマルアさん!まずは虎のスタミナを削りましょう!」

「「分かったわ!・了解!」」


虎の魔物は思いのほか速い上に力強く、父を庇いながら戦うには厳しい相手であった……


「おい!連携が乱れてるぞ!」


そう言えば最近は連携の訓練を怠っていた……

それどころか通常の訓練すらも……

英雄視され少なからず慢心があったかもしれない…


しばらく膠着状態が続き、ゴドラさんが渾身の体当たりを魔物にぶつけた。


「どっせい!いまよ!」


ゴドラさんがつくった隙に、私とエマルアさんで斬り掛かる。決まったと思った次の瞬間、虎の爪がエマルアさんの腹をえぐっていた……


「エマルアさぁああああん!」


私は直さま虎の首を刎ね、急ぎエマルアさんのもとへ向かった。


「エマルアさん!エマルアさん!」

私は慌ててエマルアさんに、天上神魔法のパーフェクトヒールをかけ傷を癒した……








いつもありがとうございます。

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