オルガードの伝説18
やっとゴールが見えてきました。
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僕達は制圧した魔王城にいた。
激しい戦いであったが幸いにも死者は0。
負傷者は神聖法術隊が手当をしている。
そして僕達は魔王を探して城内を詮索した。
するとしばらくしてヴァンデミュオンから報告が入る。
「オルガード、城の地下からダンジョンが発見されたぜ。」
「そこに魔王が……」
「厄介なものだな……ダンジョンは狭く少数精鋭で行くしか無いからな。」
恐らく魔王はダンジョンの最深部に逃げたのであろう。
狭いダンジョンでは竜達はおろか大軍を攻め込ませるスペースすら無い。
選りすぐりの戦力、恐らくは6名が限度であろう……
結局、選抜したメンバーは僕、ヴァンデミュオン、モウツゥエ、ドドラウツェ、ビドワン、そしてミストファール様だ。
当然ながらミストファール様のご同行を僕達は断ったのだが「魔王との戦いでは神聖法術師の力が必要となる筈です。」と言い皇女様は一歩も引かなかった……
「神聖法術師を一名と言いましたがミストファール様で無くとも……それにダンジョンには危険がともないます!」
「危険は承知の上です。わたくしをお連れ下さませ。」
「ふん、遊びじゃないんだ。素人は下がれ。」
モウツゥエも反対する。
「わたくしは従軍医の経験も御座います。そしてここにいる神聖法術師の中ではわたくしが一番の使い手ですの。決して足手まといには絶対なりませんわ。」
「おい、オルガード。面倒だしいいんじゃねぇか?それに神聖法術師は必要だろ?」
「そうですよ。魔力からして相当な使い手ですよ?」
ヴァンデミュオンとドドラウツェは賛成派のようだ。
「オイラはどっちでも良いよ!早く行こうぜ!」
ビドワンは早く戦いたくて仕方ないらしくダンジョンに向かいたい様子だ。
「はぁ、分かりました……危険な事は辞めて下さいね。皇女様に何かあったら僕達の首がとびますから……」
「分かりました。では決まりですわね。」
こうして僕が折れる形で皇女様をダンジョンにお連れする事となった。
食糧と装備を整え僕達はダンジョンを降りていった。
ダンジョン内は強力な魔物が犇めいておりアクアザードで手に入れた秘宝が無ければとっくに死んでいたと思われる。
もちろんビドワンや姫にも秘宝を身につけてもらい万全な状態で挑んでもらっている。
ミストファール様は思ったよりも戦力になり、光属性に弱い魔族達に対し有利に戦いを進めていた。
さらに回復系法術の腕は目を見張るものがあり欠損部位を再生する事も可能らしい。
「なげぇなぁ、もう10日だぜ?ドドラウツェまだ歩くのかよぉ?」
ヴァンデミュオンはウンザリとした様子だ。
「最下層まであと3日ほど……はっ!何か来ます!恐ろしい魔力からして恐らくは……」
「ぬぅああああ!」
突然ビドワンが黒い影に斬られた。
その黒い影はゆっくりとヒト型となりその姿をあらわにした。
その正体は……
「いや~遥々ようこそ真の魔王城へ勇者諸君。僕は大魔王ザルバド。魔王は最深部にいるとは限らない。分かるかな?」
油断していたところに最悪の奇襲されたのでだった……
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