オルガードの伝説11
ゴールが見えてきたような……
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主を失った城はリザードマン達の根城となっていた。
「こりゃきりがねぇな!」
「黙って戦え!」
僕達はアクアザード城に侵入してリザードマンの殲滅を試みたが全くリザードマンの数が減っている気がしない。
「僕が先に行って秘宝を探してくる!皆はここで後続を食い止めてくれ!」
これ以上の消耗戦は時間の無駄と考え僕だけで先行する事にした。
「分かった!油断はするな!魔族が必ず潜んでいるはずだ!」
モウツゥエからの忠告に気を引き締め直す。
僕はリザードマン達の猛攻を躱しつつ謁見の間らしき場所に来た。
すると玉座には誰かがもたれ掛かっていた。
「おや?ヒトですか?これは珍しい客人だ。」
ヒトの姿をしているが一目で分かった……魔族だ。
魔族は続けた。
「なるほど、ログゴゲスとトゥレットを倒したのは貴方ですか。」
「だったら何だって言うんだ!」
「ザルバド陛下を脅かせるとは思えませんが……陛下の命令なので勇者には一匹残らず死んで頂きますね。」
魔族は竜の姿に体を変えその力を解放する。
「何て威圧だ……」
「ほう、私の真の姿をみても正気を保つとは……」
これは最初から全力で行かないと……やられる!
僕は先手必勝とばかりに攻めに攻めた。
しかし……
「ハッハッハ。そんな軽い攻撃では竜の鱗に傷など……つけれませんよっと!」
「ぐっ!」
スピードと手数で勝負する僕に対し、魔族は重い一撃で反撃する。
咄嗟に剣で受け止めたがその強烈な一撃に吹き飛ばされた。
このパワーと硬い鱗……魔族と僕の戦闘スタイルは最悪の相性だった……
「フフフ。ドンドン行きますよ!それ!それ!」
「くっ!」
劣勢が続く。
くそ!考えろ僕!この現状を打破する方法は何だ!?
竜の鱗を貫く方法論があるはずだ!
考えている間も相手の攻撃は続く……
「ハハハ、口ほどにも無いですね。ヒトの勇者!」
「うぅっ!」
集中しろ……集中だ!……集中?これだ!
僕は魔族と距離を置き剣を捨てた。
「どうしました?逃げるのですか?」
「まさか……」
死線をくぐり抜けてきた今の僕になら出来る。
僕は右手に魔力を集中させ光を圧縮させていく。
「フフフ、潔く死になさい!」
魔族は大振りで強力な一撃を僕に放った。
「いでよ光の剣……目の前にいる悪しき者を切り裂け!【光速斬】」
僕は光の剣を具現化し光速でカウンターを放った。
「……な、何……」
相手の魔族は真っ二つになった後、消滅した。
「ふぅ。勝った……」
僕は城の主である魔族を倒し、宝物庫にたどり着いた。
そこにあったものは……
いつもありがとうございます。




