わい、やらかす。
竜王は8体ではなく10体ですね。
修正しました。
5/4修正
竜王は絶命すると粒子状になりその姿を消した。
「ぶぅはー。やっとオワタ……さて、リーザ君。君ぃ僕をはめてくれたね。」
『何の事でしょうか?あ、あそこで何かが光ってますよ?』
「ん?何だこの水晶玉みてぇなの?」
竜王の首を斬り落とした辺りに緑色の水晶が出現しており、それに触れた瞬間、俺は白い光に吸い込まれた。
そこは目が痛くなるような真っ白な空間。
転生する直前のあの忌々しい場所と感覚がにていた。
「マキュレストよ、我々を解放してくれた事に礼を言おう。」
何か如何にも神様って格好の爺さんが話しかけてきた。
ってかマキュレストってゴッドネームで始めて呼ばれたぜ。
「事態が飲み込めて無いんですが……」
「む?創造神様の導きによりウィンドゥルガンから我々を解放してくれたのではないのか?」
ぐぬぬぬ……これはリーザの陰謀だな。
「そんなだいそれた事じゃないですよ。大体あなた誰ですか?」
「わしらは創造神様の使途、ヒトの神、新しき神々じゃ。」
ふむ。アイツらの仲間じゃないのか……
「お礼とか別に結構です。俺、神様と相性悪いんで帰っても良いですか?」
「そうか……じゃが、それでは我々の気がおさまらぬ。」
面倒だから適当な願いでも言って逃げるか……
「んじゃ、ヴェルコニアを繁栄に導いて欲しい。」
「分かった全力でそうさせてもらうとしよう。」
ヒトの神がそう宣言すると、眩い光に包まれ元の世へと戻った。
『ヒトの神王に対し、堂々として立派でしたね。』
「うるせぇ!何でこんな事をさせたんだ!」
俺はプンプンに怒っていた。
『3つ程。まずはアルデルシア様の窮地に陥った場合の対処。』
それは知っている。
『次に新しき神々の解放。ヴェルコニアは魔物が支配している魔境です。なぜその様な事が起きるか?それは神々が封印されていた為です。これにより魔境は浄化されヴェルコニアの領地は一気に拡大し強国となるでしょう。神々の加護が国にまるごと付与されたのは予想外でしたけどね。』
そうか、これでヴェルコニアが豊かになれば……
『最後に風のオーブの取得。10体の竜王が持つオーブを集めた時、太陽の剣が真の力を解放するとされています。来たる時に向け、これは避けて通れない宿命となります。さあ、風のオーブを吸収して下さい。』
俺が左手で先程の緑色の水晶玉に触れると、体内にスッと溶け込んできた。
風のオーブとやらを吸収すると俺のステータスが桁違いに向上したようだ。
これが目的というリーザの言葉に頷ける程の力だった。
やる事も終わったし帰るか…っと思ったやさき、騎士団と遭遇した。
先頭には親父がいた。
「バーン!?ここで何を?」
「ハイキング!」
「ハッハッハ。後で部屋に行くからまってなさい。」
め、目が笑っていなかった。
俺は保護され城へ戻った。
「さて、これは何かな?」
ベッドにいるのは俺の幻影だった。
喋りかけると「食事はいらない」「今日は体調が悪い。」と繰り返し返事をするように仕込んだのだ。
流石に3日も部屋からでてこない息子を心配して部屋に入ってきた親父が気付いたって事だ。
「う、うわー。魔法って凄いなぁ!イテッ!」
すかさず親父の拳骨が突き刺さる。
「まぁこれは良い、次が問題だ。ウィンドゥルガン山脈で何をしていた?山頂に恐ろしい数の竜が現れ、何かと闘争していたとの報告を受けたのだが?」
そりゃ4日も暴れれば目撃者もいるか……
「竜の殲滅とウィンドゥルガン山脈の解放だな。これでヴェルコニアの魔境は全部なくなるってもんだ。大地も蘇りヴェルコニアもより繁栄するぜ!」
要点だけ話し、大事部分だけ省いた。
「バカヤロー!ガキがいってんじゃねぇ!ガキはガキらしくしとけ!お前は5歳になる新年まで謹慎だ!」
「はい……」
親父はそのまま部屋から出ていった。
まぁ当然やり過ぎた感はある。
親が子供の心配するのは当然の事だし。
そしてこの事件は神々と竜との対決があったのではと噂になり真相は闇に葬られた。
また、この日を境に魔物が激減しヴェルコニアに平和が訪れたのであった。
いつも有難う御座います。




