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わい、苦戦する。

5/4微修正

『ルールを決めます。』


突然リーザが語り掛けてきた。


『これからは登山中の魔法を一切禁止にしましょう。目的は戦闘スキルの向上と窮地になった場合の対処法の取得。また、初見の相手から強さを引き出すように戦う事。』


それ、クリアしたゲームの三周目とかにやる縛りプレイってやつですよね?


『今後もアルデルシア様は順調に強くなるでしょう。しかしそうなると強敵の分母が下がります。苦労は何とやらです。』


「ぐぬぬぬ。分かりましたよ。」


すると翼竜がこちらに気づき餌を発見したとばかりに襲いかって来る。


すれ違いざまに横凪を一閃し上顎から下顎の間を尻尾にかけて真っ二つにした。


『もうちょっとステータスを下げて戦いましょうか。』


ひぃぃ。


リーザは勝手に【ステータス操作】で俺を弱体化させる。

その後、苦戦しながらも何とか翼竜を処理しおえた。


「ぜぇぜぇ。後は老竜な。」


老竜は翼竜との戦闘中から、こちらをジッと観察し微動だにしない。


「リ、リーザちゃん。こっちに来ないし素通りしようよ。そ、そうだ。無駄な殺生はいかん!」


最初は戦う気満々だったけど、翼竜に苦戦した後じゃ竜なんてスルー推奨だろ。


『どうぞご自由に。』


しれっとドラゴンの横を通り過ぎようとした瞬間。

ギャァォオオとドラゴンが咆哮を上げた。


「うわぁ!びっくりした!」


「ヒトノワッパメ。ウィンドゥルガンノセイイキニアシヲフミイレタナ!」


ななななな、何それ!?


『アルデルシア様、今踏んでいる岩から色が変わってますよね。そこから先が竜の聖域です。』


「それ早く言ってよ!」


『先程アルデルシアに竜の巣があると言いました。』


すると竜が再び咆哮をあげ襲いかかってくる。


「くっ!速い!」


物凄い爆風を上げ襲いかかってくる竜の体当たりに吹き飛ばされる。


「ってぇ…ジェット機が通り過ぎたみてぇだ。」


竜は間髪を入れず、ブレスを俺にめがけ放つ。


『落ち着いて右手でブロックです。』


反射的に右手を出すとブレスを弾き返した。


〈それが月の鏡の能力です。〉


ぉお!

心の中で歓喜を上げるが、ピンチはまだ去っていない。

ブレスが効かないと悟った竜は、音速の体当たりを続けてくる。


そして、しばらく防戦一方であったが……


「ん?疲れてきたのか?竜の動きが遅く感じるな。」


『いえ。全てを超越せし者の能力、超絶進化によりステータスアップ及び体が順応した事によるものです。』


お、おう。だからわざと苦戦させようってんだな。

そして、ついに竜を剣でとらえたが……


「ですよねぇ~。」


ゴブリンから奪った剣が粉々に砕け散った。

攻撃手段がなくなった俺がどうしようかと考えていると、今度はドラゴンの牙が襲ってくる。

俺はそれに拳で応戦するとパンチが良い具合にドラゴンの顔面にクリーンヒット。

そこでドラゴンは動かなくなった。


「お、俺のパンチつぇえええ!」


いかん。厨二病が発症したようだ。


『ステータスにものをいわせた攻撃ですね。実際、どんな剣よりアルデルシア様の拳の方が硬いと思われます。』


何それ?こわい。


「とにかく登山は中止だもう帰る!」


『そうもいかないみたいですよ。』


山頂付近から無数の竜がこちらに向かってきたのであった。


いつも有難う御座います。

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