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エルーニィアの過去と現在1

エルーニィア過去編、はーじまーるよー!

5/11修正

「アイツは預言者か……」


前方からリフェレクト率いるネルビク軍が現れた。


「ようリフェレクト、遅かったじゃねえか。」

「なぜ貴様がここに!」

「うちのガキに預言者がいるんだよ!」


あれはバーンをシェフィルセフィルに送り出す日の事だった。


「いや、親父!話しを聞いてくれ!多分これは罠だ!魔王なんていやしねぇ!」

「はぁ?」

「瘴気と魔素を探ったが、それらしきものが感じとれねぇ。何を考えてるかは知らねえが、ヴェルコニア、アクアザード、アーデルハイムの防衛ラインに王族含む最強戦力を置いて備えてくれ。期間は俺がネルビクから戻るまでだ。なるべく隠密にな。」

「おう、根拠は知らねえがやっとく。」



まさか本当にネルビク軍が攻めてくるとは……

そうバーンに苦笑いをすると絶叫とも言える声が耳をつらぬいた。


「エルーニィア!因縁の決着をここでつけてやるぞ!」

「はいはい。」


因縁か……


「そうやって余裕をかましていろ。直ぐに兄の元へ送ってやる……」

「テメェ……エブラを侮辱したな!」

「ふん、邪魔だから消したまでよ。」



俺達はヴェルクハイブ家に双子として産まれてきた。


兄の名前はメレェム・エブラ・ヴェルクハイブ。


何をするもの一緒で、学問や武術について切磋琢磨して育った。

エブラは真面目で、一生懸命で、王になるのはコイツだと思っていたし、俺は王家を出て行くと考えていた。


そんな俺達だったが5歳になるとお互いが別の道に歩む事となる。


俺は現在帝国に滅ぼされたマチュアーリュ王国へ、エブラも今は亡きロヴァンヌ公国へ学びの旅へと出された。


「エイブ、10年後に成長した姿で会おう!」

「わぁったよ!エブラは固ぇなぁ~。」


俺はエブラを心の支えに、エブラは俺を心の支えに、苦しい日々を乗り切り成人になるとヴェルコニアへ戻った。


「エイブ、良い面構えになったな。」

「エブラは相変わらずだなぁ。」


成長した俺達は魔境の平定やフィルハザードの撃退に精を出し快進撃を続けた。


そんなある日、父であるノクターン陛下が倒れた……

それは俺達が19の時だった。


「エブラ、エイブ。ワシはもう長くはない……」

「陛下!弱気にならずに我々を導いて下さい!」

「親父……」

「嘆くでないわ。ワシが目の黒いうちに後継者を決めねばならんのは分かるな?ブリュアーヌ様からの言い伝えから、より勇猛な者を次の王とする事となっておる。よって、今この場で双方たちあえ。」

「「今ですか!?」」


俺達は声を合わせ驚いた。


数日後では無く今すぐにだ……何の心の準備も出来ていやしなかった……


しかし俺の心は決まっていた。

俺はエブラを王にするつもりだった。


そして立会は直ぐに始まった。


「双方構え。始め!」


数回斬り結んだ後に俺が隙を見せると、エブラに剣を弾き飛ばされた。


「くっ!まいった。」


一瞬の沈黙の後……ノクターンの親父が立ち上がる。


「エイブ……なぜ手を抜いたのだ……」

「え。あ、いや……」

「エイブ!手を抜いたのか!?」

「そ、それは……」


親父に手を抜いたのがばれた。


「そんな事でエブラが喜ぶと思っているのか!」

「そうだ!私にも失礼だぞ!真剣に斬りあえ!」

「…………」


俺は気がすすまなかった……

この14年で俺達は圧倒的な差がついてしまった……

エブラの剣がスローに見える程に。


「双方構え。始め!」


再び始まった斬り合い。

せめて早く終わらそうと振った剣がエブラの右腕を切り落とした……


「勝負あり。王太子はエイブ、貴様だ。」


次の日、エブラはヴェルコニアから姿を消した。

噂ではネルビク王国へ渡り、公爵家の婿養子となったそうだ……


その後、俺は最愛の兄であるエブラと再会する事は二度となかった。


どうしてこんな事になっちまったのか今でも分からない……ただ…今でも俺は玉座が嫌いだ……


一日3話が限界な今日この頃……

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