ヴィクトールの悲願1
ヴィクトール編、はーじまーるよー!
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幾度となく夢に見た瞬間がもう手を伸ばせば届くところまで来た。
ヴェルコニアの悲願……否、私自身の悲願だ!
「いや~ヴィクトール将軍。12年振りだね。私の事は覚えているかなぁ?フフフ」
「貴様の事を忘れた日など一日たりともないわ……」
「ハハッ!光栄だよ!猛将ヴィクトール将軍に覚えて頂けているなんてさぁ!君達に貸している我が国の愚民から評判は聞いているよ!」
「民は物ではない。」
「その通りさぁ~。民は私のような高潔な純潔を守る為の養分だ。民は私が王で誇らしいだろうねぇ。」
「王の為に民がいるのでは無い。民の為に王がいるのだ。」
「相変わらず脳筋だねぇ~。古いよそれ、その考え。ヒトは進化すべきだ!優秀な種だけ、優秀な者のみだけが残ればヒトは次のステージへいけるんだ!私のようにねぇ!」
話は平行線であったが私とマリュウスの間に割ってはいる者がいた。
私の弟、アルデルシア・バーニアム・ヴェクハイブだ。
「ハッハッハッハ!オメェおもしれぇなぁ雑種!」
マリュウスの表情が一変する。
「何が可笑しい!しかも雑種だと!?」
「ああ、所詮エルフの勇者の出来そこないだろ?お前はウィル兄に絶対勝てない。」
すると一瞬間をおき……
「ア~ハッハッハッハ!ヴィクトール!君の弟はお笑いのセンスがあるねぇ~後でゆっくり遊んであげるよ!」
「御託はいい、始めるぞ。」
「ふむ、良いだろう……ん?そこにいるのはエルティアナ姫じゃないか?」
「忘れて頂いて結構であったが?」
マリュウスは同盟国として参戦していたエルティアナ将軍を見つけると、いやらしい目つきで舐め回すように将軍を凝視した。
「ハッハッハッハ!良いねぇ!こうしよう!我々が勝利したらエルティアナ姫は私の物とする!良いだろぉ?」
「貴様ぁあ!そんな……」
「良かろうマリュウス。ヴェルコニア軍が万に一つ敗北するのであれば、同盟国としてそちらの要求をのもうではないか。」
私はマリュウスのふざけた要求を断ろうとするがエルティアナ将軍が割って入り要求をのんだ。
「ア~ハッハッハッハ!素直じゃないねぇ。私の物になる口実が欲しかったんだろ?君となら優秀な子が作れるかもね。性奴隷としてしっかり可愛がるよ。」
「虫唾が走る……」
「ヴィクトール将軍、信頼している。」
エルティアナ将軍は曇りの無い眼差しで私を見つめてくる。
「任せてくれ。」
こうして後に語り継がれる英雄伝説
【アクアザードの夕暮れ】が始まろうとしていた。
いつもご愛読頂き、ありがとうございます。
次回は回想です。




