わい、実戦経験を積む。
アルデルシア、ついに実戦デビューです。
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あれから親父と話し合いをし、5歳までは目立たぬように行動しろとの事だったので大人しくする予定だ。
表向きはね……ケッケッケ。
「そう言えばリーザ、親父が俺の事をバーンって呼んでいたけど、どう言う事なんだ?」
『この大陸の貴族はファミリーネームと言うミドルネームを家族間だけで呼び合います。』
なるほど、アルデルシア・バーニアム・ヴェルクハイブだから、バーニアムがファミリーネームなんだな。
ますます親父の愛情を感じるな。
「よし、早速だがリーザ君。実戦に行こうじゃないか。」
『畏まりました。万里眼とレーダーを使用し魔物を探知して下さい。まずは南西にあるゲルダの森が良いと思われます。』
俺は南西に向け万里眼とレーダーを発動させた。
「お?この森だな。何かヒトと魔物が戦っているなぁ。……お!やべぇ!喰われそう」
そこにはヒトが5名。
虎の魔物に襲われており、うち4人が昏倒している状況で最後の1人に魔物が襲いかかるところであった。
『冒険者ですね。丁度良いと思います。そこにマジックカスタムで飛距離を伸ばし、何か攻撃魔法を発動させてみましょう。』
俺は雷鳴閃という雷魔法をカスタムしたもので魔物を瞬殺する。
その後、冒険者に完全回復を発動させた。
『魔物は討伐後も素材として有用です。回収しましょう。』
俺は遠隔で時空魔法にて作成したマジックバッグに魔物の遺体を詰め込んだ。
『今の要領で魔物を殲滅し実戦経験を積みましょう。』
俺は戦いのコツをつかもうと、ゲルダの森の魔物を片っ端から殲滅していった。
そして一ヶ月後……
親父が俺の部屋に来た。
「バーニアム君。そこに座りなさいやがれ。」
「はい!親父!如何なされましたか!?」
何だろう?俺は心当たりが全くなかった。
「ここ最近【神の雷】なる事件がゲルダの森付近で起こっているらしい。魔物に襲われた民が神の雷に救われた上、欠損部位が治癒した。盗賊に襲われてところ神の雷により逃げる事ができた。雷がゲルダの森に集中的に落ちたので騎士団を派遣した結果、魔物が消えていたなどの報告が上がってきているのだが。心当たりはあるかね?」
親父はニコニコ顔でコッチを見るが殺気を隠せていない。
「ちょ、ちょっと何言ってるか分からないっすね。バブバブ」
「そこにある革袋、どうしたのかな?ん?誰にもらったのかなバーンきゅん。もちろん中身、見ても良いよなぁ?あぁん?」
「バブ?」
「そうか、赤ん坊だもんな。」
「バブゥー」
「じゃあお尻ペンペンだな。」
「ぴぎゃー!中身は差し上げます!」
抵抗も虚しく、大陸最強さんから100発の尻叩きに合うのであった。
乳児編終了です。




