呪われし血族ベルク6
ベルク編つづきます。
5/7修正
「女神……」
そこにいたのは蜃気楼の女神ブリュアーヌだった。
「お逃げ下さい。ベルク様が海賊王ギリアムの息子であったとしても、救国の英雄である事は変わりません。貴方を処刑するなど正気ではありません。」
「しかし私が逃げれば貴方が……」
俺はブリュアーヌの立場が悪くなるの事が心配であった為、脱獄を拒否した。
「その心配はない」
「陛下!」
そこにいたのはフィルハザード王国ゼイヴァーン・フィルハザード国王であった。
「ふん、ブリュアーヌ貴様も処刑だ。この国の建国の父であるモウツゥエ・フィルハザード様は1,000年前に勇者オルガードと共に魔王を討伐した英雄にしてエルフの勇者にあらせられる!高潔な純血を守るべしとの絶対の掟に背き、この高潔な国の騎士団に海賊を招きいれるとは万死にあたいする!一人娘と大事に育てて来たつもりが、このような大失態を犯すとは!恥を知り死をもってつぐなえ!」
な、何を言っているんだコイツは……狂っている!!
「ヒトの命より大事な名誉なんてあるか!」
俺は思うより言葉が先にでた。
しかしブリュアーヌが出した答えは……
「……受け入れましょう。」
「ふん、当然だ。最後に私にしっかりと奉仕しろ……うう゛ぁ!き、貴様何かをするか!」
俺は気付いたら王を殴り飛ばしていた。
「こんな腐った国、救うべきじゃなかった……」
ブリュアーヌはうつむき泣いていた。
俺は近衛騎士達に囲まれる。
「ブリュアーヌ、一緒にこい!俺がお前に理想の国をつくってやる!」
「でも、私は汚れて……」
「関係ない!自分はどう思うかだ!生きて理想を求めるなら俺の手をとれ!」
「はい!ベルク様!」
俺は光の速度で近衛騎士達を倒しこの国をブリュアーヌと共にでた。
こうして俺は新たな生きる目標を手にした。
しかし勢いで出てきたものの、あてはなかった……
俺はブリュアーヌにダメ元でたずねる。
「ブリュアーヌ、何かあてはないか?」
「あります。シェルハザード、私の叔母様の国です。」
思いがけない返事に僅かな希望を持ち、シェルハザードを目的地として歩み始めた。
どれくらい歩いたであろうか?道なき道も進み、湿地を越え、山を越え、大きな大地の裂け目を越え、やっとの思いで自然豊かな国、シェルハザードへ到着した。
「ブリュアーヌと申します。女王陛下と謁見したいとお伝え下さい。」
「はっ!ブリュアーヌ・フィルハザード様で御座いますね!早速伝えて参ります。」
ブリュアーヌの知名度はやはり凄いなと感心した。
俺達は直ぐに謁見させれもらえた。
「陛下、お久しぶりです。」
「急にどうしたのじゃ?ブリュアーヌ。」
ブリュアーヌは事の顛末を説明する。
「相変わらずよのう……あの国は。」
この後テティエス女王から語られた事はフィルハザード王国の腐敗した部分であった。
高潔な純血を守るべし、これは近親相姦で一族をつなぎ、血を薄める事を許さないと言う意味らしいのだ。
エルフならではの発想だが大変気持ち悪い。
それは姫がお披露目されない訳だ。
ブリュアーヌも置いてきた従姉妹達の事を非常に心配していた。
そして今後について話し合う
「姉妹国としてお主を庇い立てするわけにもいかぬでのう…あてが無い訳ではないが、あそこの土地は魔物や竜がおるし……」
「我々が住まえる土地があるのですか?」
「……北に呪われた大地があってのう……そこは各地に強力な竜がおるのじゃ、さらにはヒトが生存できぬような瘴気に満ちた土地じゃ。土地は膨大にあるで、お主にくれてやっても良いがのう……」
「大丈夫です。わたくしには光の騎士がついております。必ずや浄化いたします。」
「……やるだけやってみろ。フィルハザードには北の魔境へ追い込んだとでも言っておこう。」
「有難う御座います。」
バタン!
丁度話し終えたタイミングで一人の騎士が入室してくる。
「なんじゃ?騒々しい。」
「フィルハザード王国のエヌバーンがブリュアーヌ様を出せと……」
「行ってきます。」
ブリュアーヌは毅然とした態度で対応する。
「良いのか?」
「ご迷惑は掛ける訳にはいきません。」
近衛騎士団長エヌバーンか……厄介な相手だ。
俺達は相手の要求通り外へ向かった……
ベルク編、書ききってからねます!




