四話〜陛下の行き先は〜
とっても遅くなりました。
すみませんm(__)m
これから少し、連続更新することがあるかもしれません。
今日も、空は青いのです。
今日は、普通の日なのです。
今日は、仕事日和なのです。
今日こそは、上司も仕事をして下さっているでしょう。
コンコンっ
「国王陛下。失礼致します。」
コンコンコンッ
「国王陛下!!!」
コンコンコンコンッ
「陛下ぁぁぁぁぁーーーーーーーー」
ポクポクポクチーーーーーーーーーーーーン
返事がない。
コンコンッ、コンコンコンコンンゴんコンコンこコンコンんーー!!!
「ハァハァ…」
何度ノックしても、出てこない…、もしや…。
嫌な予感がこの還暦を過ぎた大臣に訪れた。
ここは、行くしかない。
今日は、大丈夫なはずだ。なにせ、騎士がいるから…
「すぅ…」
深呼吸深呼吸。
よしっ。
「国王陛下、失礼致します。」
思い切り、ドアを開け、た…
「ぎ…」
「ギャァァァァァーー!!!!!!!!」
*・゜゜・*:.。..。.:*・'・*:.。. .。.:*・゜゜・*
大臣の叫び声は、城下町に向かった陛下の元にも届いていた。
「今日も元気だなぁ、お役所さんたちは。」
「いつものことじゃない。」
下町のとある酒場には、様々な人達が集まっている。
剣士であったり、老婆であったりと、ジャンル様々な人達。
「クスクスッ、元気だね〜、大臣くんは〜」
クリーム色の長髪を赤い紐で結び、白色のマントを身に纏って、目元が少し隠れる程のフードを被っている男。
この者こそ、大臣の叫び声の原因であるこの国の国王陛下その人である。
「おっ、また来たのかい兄ちゃん」
この坊主頭のマスターは、奥さんから背中をナイフで10回刺された経験がある。 しかも、全部浮気がばれたせい。
マスターの知人からは、ナブッシャー事件 (ナイフで血がブッシャーー事件の略) と言われている。
「いつもの一つ〜」
「ハハッ、また、オレジュかい。」
「いいでしょ〜」
オレジュとは、この国ならではのオレンジジュース (シロップ入り)の呼び名だ。
「はいよ」
マスターの店で頼んだものは、全て3秒以内で出される。
ちなみに、手作りだよ!
「あっ、ねぇ、ここに連絡機忘れてなかった?」
「連絡機…」
しばらく考え込むマスター。
ナブッシャー事件のことでも考えてるのか。
「あ、あの連絡機かい。」
マスターが、思い出したらしい。
「ちょいと、待ちな」
「は〜〜い」
〜数分後〜
マスターが出て来た。
「はぁ、これだよな」
「それそれ!随分、奥にしまってたんだね!!」
「あ、あ、あぁ…」
「え、ちょ、どうしたの?」
挙動不審っぽくなってるマスター。
「女房が、ちょっとな…」
なんだ。あの話か。
「まぁ〜た?もう、ナブッシャー起こさないでよ。」
「いや、ちげーんだよ。そっちじゃなくて…」
あ、違うんだ。
「じゃなくて?」
「ちょっとした噂があってだな。」
え、なにこの展開。
ボク、急な展開には弱いんだよ?
「この国に他国からの密偵がいるみたいで、な…。んで、この前、密偵らしき奴が来たんだ。」
「へぇ〜、どんな格好だったの?」
興味はないがきいてみる。
「それが…、焦げ茶色の髪で、帽子を被ってて顔はよくわからんが、服装は黒で団服っぽかったな。髪の一部がターコイズだった。」
「髪の一部がターコイズ、ね。」
あれ?そんな人、どっかで見たような…。
「それでな…くぅっ!!」
ん?え、何?
突然苦悶の表情になったマスター。
一体何があったというのだろうか。
「女房が……女房ガァァォァァァぁーーー!!!!」
マスターがそう叫んだ後、数秒の間があった。
「その男に惚れちまったんだーー!!!!」
・・・わぁお。
いや、これぐらいしか言えないよね。
ここで別のこと言えた人がいたらプレミアムあげてるよ。
「そんでな…、」
座り直したマスター。
あ、これはダメだ。ダメなやつだ。
「ま、マスター。は、話はまた今度でいい?」
「あ、わ、悪りぃな兄ちゃん。急いでんのか?」
「いや、まぁ、ちょっとね…」
すみません。こう言う話、ムリなだけです。
「あ、連絡機ありがとね。それじゃ!!」
「お、おぅ!!気を付けてな!!」
手を振りつつ、足早に店を出て行く。
あぁーー、わかんないけど、人が泣く話ほんと苦手なんだよなぁ〜。
泣かせるのは好きだけど、急に泣き出されるのはムリ。
自分でも変だなって思うけど、これは仕方がない。
ぶっちゃけ、密偵とかどうでもいいしね。
「あぁーー、なんかわかんないけどさむけするぅ〜〜」
なんでだろ〜??
風邪ひいちゃったのかな〜?
ま、いっか。
よっしゃ〜、仕切り直しに鍛冶屋のじっちゃん弄りに行こっと☆
読んでいただきありがとうございます。
次話も近く更新いたします。