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落ちこぼれ魔法師と異端の力  作者: 高巻 柚宇
4章 レイリア魔法大会編
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第187話 七賢人たちの決定

 いつも読んでいただきありがとうございます。これにて四章〈レイリア魔法大会編〉は終わりました。今後の予定や五章のあらすじについては後で上げる活動報告の方を確認していただければ幸いです。


 それでは五章もよろしくお願いします。

 ダクリアの侵攻が終わり、選手たちが無事セナビア魔法学園に戻ってから二週間が経った頃、セイヤの姿は聖教会にあった。


 レイリア魔法大会が中止に終わり、世間ではあの襲撃はいったい何だったのか、という疑問が当然のように生まれた。


 そんな疑問に対し、聖教会と特級魔法師協会が中心となり、あの敵襲は反レイリア団体によるものだという事情説明が行われ、今ではほとんどの人がそう思っている。


 しかし中には当然ながら納得していない人もいたが、いくら考えたところで結局答えに辿り着くわけがない。なぜなら真相には常識を捨てなければ辿り着けないから。そして考える人ほど常識を過信しすぎているため、常識を捨てることはないから。


 こうして、ダクリア存在は一部の学生魔法師たちを除き、完全に秘匿された。また、反レイリア団体の主犯がミコカブレラとされ、彼は聖教会から永久追放されることが決定した。といっても、ミコカブレラの姿はすでにレイリアにはない。


 彼はデトデリオンたちと共にダクリアへと帰った。


 このようにして、聖教会と協会の迅速な対応により、レイリア魔法大会襲撃事件は幕を閉じたのだ。


 そして幸いなことに、デトデリオン戦で魔力が消えた際、セイヤとユアが使った聖属性についての疑問はどこからも出なかった。白い魔方陣を展開していない時点で、ある程度誤魔化せるはずだったが、ここまで疑問がないのは嬉しい誤算だろう。


 しかし聖属性についての疑問はなくとも、セイヤが最後に使った闇属性についての疑問は当然上がった。謎の紫色の魔力、そしてそれに触れたものが消えた。その力は一体何だったのか。


 この件に対する聖教会の対応はまだ行われていない。正確にいうのであれば、これから行われる予定だ。


 「どんな話になるのか」

 「さあな」


 セイヤの言葉に、どこか適当に答えたのはライガーだ。セイヤは現在、ライガーと共に聖教会に来ていた。


 場所は聖教会の最上階、セイヤたちの目の前にそびえたつ大きな扉の向こうに七賢人たちが控えている。ゴゴゴ、と音を立てて開かれる扉。


 「入れ」


 部屋の中から低い声が放たれると、セイヤとライガーは部屋の中に足を踏み入れる。


 「ふぅ」


 セイヤはこの部屋に入るのは二回目だが、やはり緊張する。この先にいるのはこの国のトップたちであり、その指示一つでこの国が動く。いくらセイヤ側にライガーがいるからと言って、レイリア王国が敵になればきついどころではない。


 何があっても敵に回したくはない。そう思うセイヤ。そして同時に、最悪の場合はあの七賢人たちを押さえつける技を使おうと決心する。


 といっても、完全に操れるわけでもなく、半分は運任せだ。


 どうなるかとハラハラしながら部屋に足を踏み入れたセイヤだったが、その心配は杞憂に終わるのであった。


 二人が部屋に入ると、扉が閉まり、七賢人最年長のアルフレードが話を始める。


 「さて、此度のダクリア撃退、見事であった。キリスナ=セイヤよ」

 「は、はい」


 アルフレードの融和的な態度に困惑するセイヤ。しかし無理もない、向こうはセイヤに事を異端認定までして排除しようとした組織であり、急に態度を変えられても、どう接していいかわからない。


 だが、そんなセイヤを置き、アルフレードは話を続ける。


 「それでじゃ、我ら七賢人はお主の異端認定を取り消しにすることを決めた」

 「そうですか」


 異端認定の取り下げ、ここまではセイヤも予想の範疇だった。しかし、次の瞬間、セイヤはアルフレードの口から更なる衝撃の事実を告げられる。


 「そして、お主の活躍を称え、我ら七賢人は、お主を十三番目の特級魔法師として任命することを決定した。これは決定事項であり、現時点をもって、お主は特級魔法師となる」

 「なっ……」


 衝撃の事実に、セイヤは言葉を発することができなかった。そしてそれは、セイヤの隣にいたライガーも同じであった。


 こうしてレイリア王国に十三番目の特級魔法師が生まれたのであった。




         


                                        一部〈完〉

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