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23話 神剣の有り様、勇者の有り様。

「………」

「……わぁ」

「……ほう」

「うわー、広いでありますなー」


 何か言いたげな三つの沈黙と、アリシアの脳天気な声が重なる。

 チェックインの時点で分かってはいたことだが、実際目の当たりにしてみるとかなりの抵抗がそこにあった。

 アリシアの言うとおり、日本の宿泊施設にしてはその部屋はかなり広い。旅館らしい風情の漂った和室に縁側までついている。一階であるのでそこから先ほどまでいた海は見えないが、山々に囲まれている都会にはない風情溢れる風景が大きく広がっていた。


 問題は、俺達全員が、今この部屋にいることで。

 つまりは、俺の愛剣、神剣『セーナトゥーハ』は四人一室で宿を予約してくれやがったということだ。

 男女七歳にして席を同じゅうせずと昔の人は言った。であるなら、その倍程の歳を重ねてきた俺達が、同室で一夜を過ごすのは、不味いのではないか。

 だってほら、俺もハルカゼも部屋の隅に畳まれて置いてある布団の生々しさに、ちょっと引き気味だし。対照的に魔王は面白いことになったという顔を隠しもしていないし、アリシアに至っては何も考えては居ないのだろう。

 早速机の上に乗っていたお茶を淹れ始めているその脳天気さを見習いたくもあった。


「……今から、部屋二つに分けてもらうか」

「何故だ? 良いではないか」

「良いことないだろ。万が一にでも学校に連絡されたら不純異性交遊だと思われるんじゃないのか。……こういうのって、噂回るの早いから、俺の学校での居場所が危うい」

「心配するな、そう思うたのか、貴様の神剣は余とハルカゼの苗字を葛切で予約しておった。兄妹旅行を咎める者はおるまい。ましてや、見るからに国内の人間ではない犬コロに事情を求めたりはせんだろう。日本人万歳だな。この国の古い人間は国外の人間に萎縮する傾向があるのは知っておるぞ」

『――更には備考にはホームステイ中のアリシアを観光案内していると記しておいた。万事抜かりはない』


 嘘に、微妙に本当の部分を混ぜる辺り本当に性質(たち)が悪い。


『それに、今から二室に分ければ、料金は倍とは行かないまでも、本日主が持参した財布の中身では足りなくなることも伝えておこう』

「ああそうかよ、計画犯罪かお前。お前は俺にどうして欲しいんだ……!?」

『長き旅で疲れし我が主のためを思ってのことだ。存分に羽を休めるがいい』

「だったら前もって別々の部屋を予約しやがれ!!」


 嘘に一匙の本当の部分も混ぜずに嘯く神剣を怒鳴る。

 普段気を利かせないことには定評のある俺の得物が、予約なんていう面倒事を素直に引き受けたところで違和感に気づくべきだった。こいつも魔王と同じで敵ではないが味方でもないということを完全に忘れていた。


「あ、あの……わ、私は気にしませんよ……!」

「……俺が気にするんだが」

「せ、セトさんのことなんて、路傍に落ちてる石くらいにしか思いませんしっ……!! は、箱のティッシュを出すときに最初に犠牲になる一枚くらいにしか思ってませんしっ……!! ど、道路に時々落ちてる片方だけの軍手くらいしか思ってませんしっ……!!」

「分かった!! 分かったマイ・マスター!! ハルカゼが俺のことをどうとも思ってないのは理解出来たから、俺の価値の下落はそのへんで勘弁してくれ!!」


 ハルカゼは俺のその言葉に、伝えたいことは伝わったけど伝えたくないことまで伝わったという複雑な涙目の笑顔になり、俯いたまま部屋の端で体育座りをした。

 ……やっぱりドSキャラを強要していることに、少しずつ無理が出始めているのだろうか。頑張れ、ハルカゼ……。俺にはどうすることも出来ない……。

 その隣で、ふかふかの布団に抱きついているアリシアに目を向ける。


「アリシアは……多分聞くまでもないだろうけど」

「そうでありますね! セト様もたまには一緒に床を共にされるのも面白かろうと思います!」

「……グラム、もう少し貞操観念について教えてやった方がいいんじゃないのか」

「あはは、気にしすぎでありますよ。異世界で冒険をしていた頃も、気を回していただいていたのか、私だけいつも宿は別室でありましたね、そういえば。たまに遊びに行くとセト様やグラッド殿、シンラ殿が楽しそうに談笑しているのを見て、実は少しだけ寂しかったでありますよ」


 楽しげに談笑というか、大体グラッドと昼間どっちが多くモンスターを倒したかとかで言い合いになり、雪崩れ込むように取っ組み合いや腕相撲に発展して、最後はシンラがそれを止めるというお決まりのパターンが多かったが……。

 それが楽しそうな談笑に見えるのなら、それは性別の壁か、あるいは当事者と傍観者の認識の違いがそこにあると思った。


 俺が嘆息しつつ、諦めて受け入れようとしたところで、魔王がしゅるりと着ていたワンピースを脱ぎ始める。

 起伏のない身体を覆うスクール水着が露わになり、俺はなんとなく視線を逸らす。そういえば軽く砂と潮を流しただけで中は水着なんだったな。


「……おい、貴様?」

「何だよ、いきなり脱ぎ始めんな」

「……余らは、浴衣に着替え、一度湯浴みに行くが、貴様はそこに居続けるつもりか? 別に余は構わぬが」

「えっ……えっ!? その、ええええ!?」

「わ、私は、その、ご命令とあらば、耐えるでありますがっ……!!」



 ――俺は無言で外に出て、旅館のドアを閉めた。

 ……本当に、疲ればかりが増して、全然休みという感じがしない。最高の旅行をありがとう、セーナ。

 

 追い出されてしまったので売店でも見て回ろうかと思い始めたとき、背後でがちゃりとドアが開いた。

 半開きになったドアの隙間から、アリシアが長く細い手を出してきていた。その手の付け根、半ばまで身体の線が見えており、俺は慌てて視線を逸らす。絶対に見てはならないものが見えた気がして、耳まで熱くなった。


「何だよ!? お前ちゃんと服着てから開けろよ!!」

「や、山々でありましたが、先にどうしてもと、グラムちゃんが……」


 言いながら、その手の先に掴んでいた『クァグラム』を俺に手渡す。

 手を引っ込めてドアを閉め、ひゃー、という声がドア越しに聞こえてきた。……一体何なんだ。

 訳も分からずグラムを胸ポケットに入れると、蛍光マーカーは静かに光を讃えて呟く。


『……覗きをしないか、監視をさせていただきます』

「……ああ、了解」


 もうツッコム気力もなくなり、俺はロビーの方へと歩いて行った。



 ――しばらく、旅館の中を歩きまわる。

 造りはそれなりには新しいらしく、施設的な不足はなかったと言える。何より、風呂場の広さに少しだけ驚いた。この規模の旅館であるなら、せいぜい浴槽が一つしかない類の風呂場だと思ったが、外には露天風呂まであるらしい。

 洗い場も問題なく広く、自動販売機もそれなりに充実している。

 百円を入れなければ動かないが、入れれば文句も言わず肩を揉んでくれるマッサージチェアまでがあり、しばらくそこで時間を潰すことにした。


『……爺か、我が主』

「俺にいらん疲れを溜めて爺にしたのはどこの誰だ」


 俺は言いながら百円を投入すると、かなり強めの力でチェアーが俺の肩を揉み始める。肩というか背中というか、全体的に荒っぽい歓迎に、まあこんなものだろうと納得しながら身を委ねる。


『悪くはなかろう』

「……何に対してだ」

『このような日々に対して、だ』


 それは、確かに同意はする。少なくとも、敵を常に前に、味方を常に後ろに争っていた頃に比べれば、気が楽ではある。

 アリシアもまた同じことを感じているのか、異世界に居た頃よりも笑顔が増えたように思えるし、彼女にとっても息抜きになっているのなら尚更悪くない日々だと言えた。

 恐らく、それが気に入らないグラムにとっては、こんな安穏とした日々は苦悩の種でしかないだろうが。


「……アリシア、気になるか。グラム」

『……はい』


 俺が尋ねると、嘘を吐けない実直な刃を持つ神剣は、ぽつりと返事をよこした。

 心なし、その赤い発光にも力がないように思える。


『……こちらの世界における『危機』については、セーナから聞き及んでおります。……ですから、なるべくであれば、アリシア様には気を抜かず、異世界の頃のままの主であってほしいと、どうしても願ってしまいます』

「その気持ちも、分かるよ。実際、俺なんか、気を抜いてたお陰で、こっちの世界でも一度不覚を取ったしな……」


 その言葉に、グラムは少しだけ光を弱くした。僅かに身じろいだように見えたのは、俺の身体がマッサージチェアーによって揺れているからだろう。

 俺も、グラムに対しては嘘を言いたくはない。

 俺とセーナの間にある、仲がいいのか悪いのか分かりかねる関係が他の人間には完全に理解されないように、アリシアとグラムの間にある関係も、俺は完全に理解は出来ないだろう。分かろうと歩み寄ることは出来ても、一言でそれを主従関係と言い切ることが出来ない以上、助言はある程度的外れになってしまう。

 だからこそ、グラムが抱える懊悩を解決するのはグラム自身であり、そのために出来ることは、素直に事実だけを伝えてやることだけだと思っていた。


『本来なら、アリシア様に疎まれ、嫌われてでも助言を差し上げるのが、本当の忠誠であり、アリシア様のためであることは、分かっているのです。……私には、その覚悟もありましたし、適度な関係を維持してきた自負もありました』


 蛍光マーカーの光が、少しだけ点滅する。

 俺はそちらを見ないようにして、マッサージチェアーに身体を預けた。


『ですが……今は、アリシア様に何も申し上げることが出来なくなっております。セト様が、こちらの世界に旅立ってからはもちろん、四神剣の使い手としてセト様と冒険を共にしていた頃にも、あのように楽しげに笑う姿は、見られませんでしたから……その笑顔を失わせてまで、彼女の幸せを願うこの身こそが、罰せられるべきなのではないかと、思ってしまったのです』


 グラムは、忠誠と主の幸福の間で揺れ動いていた。どちらの言い分も理解出来るがゆえに、口出しをすることが出来ない。

 そんな風に悩む神剣と会話をしたことは、何故かないので的確な助言が思い浮かばない。おかしいよな、俺も神剣使いだったはずなんだが。


『私は……ダメな蛍光マーカーですね……』


 若いツバメに手を出してしまった未亡人のようなことを言いながら蛍光マーカーは嘆く。

 悩みが本物である以上、ツッコむにツッコみきれない辺り、今までになかった強敵だと思った。


 ――その隣で、シャーペンが青い光を放った。


『――喩え話をしよう、グラムよ』


 セーナが、どこか真剣な口調で、静かに語り始める。


『……例えば、そこに勇者がいたとしよう。この勇者は女の陰もなく悲惨な人生を送り、実力もない割に神剣を抜いたことで調子に乗った、人間のクズとも言っていい程の、まさに人類における最底辺中の最底辺。見るも無残で聞くも凄惨などこに出しても返される類の存在であったが、勇者であった』

「その匿名希望の勇者に代わって、俺がお前を折り砕きたくなってきた」

『安心するがいい話が主よ。喩え話だ。……その勇者だが、問題なく勇者であったがゆえに、降り立った地の魔を祓い、その世界に平和を齎した。世界からは魔と呼ばれる者が消え、人々の顔には笑顔が戻った。勇者は誰からも感謝され、人々に温かく迎えられ、静かに剣を置いて隠居に入った』


 そこで、その勇者が俺のことではないことに気がつく。

 俺は世界に平和など齎すことは出来なかったし、今まで剣を置いたことは一度もない。

 セーナはそのまま、話を続ける。


『何一つ問題なく、何一つの過不足なく、物語は閉じ、誰もが納得する結末を迎えられた。……だが、平穏はときに長く続きすぎると新しい不穏をその身に抱かねば、維持出来なくなるものであるらしい。人々はやがて、魔王を討ち滅ぼす程の力を持った勇者の存在を恐れ始めた』


 ……荒唐無稽な話じゃない。俺だって、今は力をセーブしているから、他人は普通に俺に寄ってくるが、これが何の制御もなく力を振りかざしていれば、皆はその力を恐れて誰も近寄ってこなくなるだろう。

 それは、俺がこちらの世界で犯している欺瞞であり、その後ろめたさが『世界の危機』へと立ち向かわせている原動力の一つになっていることも事実だ。

 ハルカゼが魔法を覚えたいと言ったとき、強大な力を持つ者には、それだけの苦悩と責務が課されると思ったのはそのせいだ。俺自身が背負っているものを、ハルカゼには、けして背負わせたくなかったのだ。


『人々は、勇者を僻地に追いやった。かつて自分たちを救ってくれた勇者を隔離し、そして最後はその力を恐れて、毒を流し込んで殺した。平和を手に入れた後で、自分たちよりも大きな力を持つ存在を恐れて、な』

『……むごい、ですね』

『そうでもない。自然な成り行きであるように思える。人は、猫の側では生きられるが、獅子の側では生きられん。それが、檻の中に入っており、自らに害を成すことはないと知っていても、それに長く耐えることは出来ぬ。ゆえに、この淘汰は、勇者が魔王を滅ぼすのと同じように、話の中では何度も何度も繰り返されてきたことである』

『でも……そのような悲劇は……』

『左様。勇者に使われ、その心根を知っておる我らにとっては、余り面白き話ではないな。喩え話にしても、な』


 僅かだけその部分を強調して、セーナは呟いた。

 俺は口を挟まず、その話の続きを待った。


『――神剣も同じだ。強大な力を持ち、他者を傷つけるための武器である以上、勇者の有り様より性質(たち)が悪いやもしれん。争いが終わってなお武器を必要とする者はいないだろうし、いたとすればそれは更なる争いを齎す。そして、我らは容易に、世界の覇権と天秤に掛けられる重さを、その身に課せられている。……避けては通れんだろうな』

『……それが、(わたくし)達に課せられた、呪い、という訳ですか』


 声を落とすグラムに、セーナは少しだけ声色を変えて続ける。


『……故にだ。今のこの姿は、あながち悪くないと、思うておる。先も言ったが、人を切る以外の権能を持てたとき、このような生き方も悪くはないと思えた。世に平和が齎されしとき、その『人に嫉まれる力ある勇者』の姿を、いかにその者が粗忽で阿呆で戯けかを書き記し、人々に伝えることが出来るだろうと、心踊ったのだ』


 ……これは、俺のことだろうなこの野郎。三重に悪口を重ねられる程酷いか、俺は。


『――だからだ。お前もアリシアに、騎士としての有り様だけを求めるのはやめろ。それは、神剣たる我らの欺瞞である。世界に平和を取り戻すだけが、勇者の有り様ではない。その世界で安穏と暮らしていけることを望むことこそ……忌み子たる我らに心が与えられた、その意味であると思うのだが。……争いの中だけに留めておくには、あの胸は惜しかろう』

『……アリシア様の胸は関係ないでしょう』


 照れ隠しだろうか、最後は冗談で締めくくった神剣に、神剣が共鳴を起こす。

 持ち手と神剣の間の関係が一言で表せないなら、また神剣と神剣の関係も、一言では表せない。そのセーナの言葉が、どのくらいグラムに伝わったかは分からないが、先程までの弱々しい光は確かな光へと変わっていた。



 そのとき、丁度女湯に向かって歩いて来ていた三人が、俺のマッサージチェアーの前を横切った。

 三人はばっちり、部屋にある浴衣に着替えており、何故か俺を見つけて小さく悲鳴を上げた。変質者か俺は。


 ただ、そこにある三人が放つ妙な色気に、俺は耳までを赤くしていた。

 ……なんか俺ばっかり変な気分になってて、旅行で一番舞い上がってるのは俺なんじゃないかとすら思う。

 何故水着よりも露出が少ないのに、こんなに目を奪われるんだろうか。


「……お主、百円くらい払ったらどうだ」


 気づけば既にマッサージチェアーは動いておらず、まるでゲームセンターでデモ画面を見ているだけの子供を見るような目で、魔王が俺を見下ろしてくる。

 俺は反論も面倒になり立ち上がると、部屋の鍵を差し出してきたので受け取る。

 魔王は何故かにやりと笑って、浴衣の裾を持ち上げた。


「実はな、部屋で水着を脱ぎ、改めて下着を履くと一枚下着が無駄になることに気づい――」

「わーっ!! わーっ!! ダメでありますよ!! セ、セセセセ、セト様、ではししし、失礼するでありますっっっ……!!」

「せ、せセセトさん、こっち、こっちあんまり見ちゃダメです……!! で、では、また、お部屋でっ!!」


 逃げるようにして女湯の暖簾を潜っていく三人に眉根を寄せる。

 だがすぐに、アリシアが胸元と裾を押さえて出てきて、忘れていたとばかりに小声で呟く。


「あ、セト様、グラムちゃんをお返しくださいでありますっ。防水の袋を持って参りましたので、一緒にお風呂でありますよ!!」

『あ、アリシア様……っ!! 私などを気にかけていただいているとはっ……!!』

「もちろんでありますよ。グラムちゃんにも、いつもお世話になっているでありますからっ!!」


 感極まったという形で物凄く発光している蛍光マーカーに、嘆息する。

 俺やセーナが何かを言うまでもなく、アリシア本人から掛けてもらう言葉が一番の活力になってるじゃないか。


『アリシア。今まで隠していたが、実は我は女性の人格なのだが』

「ダメーっ、であります。セーナちゃんはセト様と一緒に男湯であります。机の上に防水の袋が余っておりますので、どうぞお使いください、セト様」

「了解。あんまり長湯してのぼせんなよ」

「では、失礼するであります。おーっと!?」


 ビシッ! と敬礼したその瞬間、アリシアの胸元が半ば以上見えて、俺は顔面を押さえる。

 いや、ん? なんだ? 何か今凄い違和感を覚えたが、気のせいか? まあ、昨今ヌーブラとかそういう紐がない下着もあるだろうしな。ないない。

 アリシアが逃げるようにして女湯へ消えていくのを見てから、俺はようやく部屋へと戻ることが許されたので、部屋に戻ることにした。



 途中、廊下で誰に言ったわけではないが、独り言を呟く。


「……俺は、喩え話程素直に……人に殺されたり出来ないからな。残念だったな」


 皮肉混じりの冗談に、何故か律儀に応えが返ってきた。


『……知っておる、二年前からな。……せいぜい、醜く無様に足掻いて楽しませろ。我が主よ』


 可愛くねえな、この神剣。

 俺は苦笑しながら、宿泊部屋への僅かな道のりを帰っていった。

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