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焼きアサリ
「実は朝からずっとボクの姿はお兄さんにしか見えてないですね。」
感じていた違和感が解けていく。
「それと、もう一つ。」
「ボクの家、焼けたんじゃなくて焼いたんですよ。」
「えっとその…なんで?」
目の前にいる少女は放火魔ということがわかった。恐ろしいはずだが、なぜか恐怖はない。それ以上にとにかく少女について知りたかった。
「もう全部嫌だったんですよ、親も、スマホも。」
「虐待とかされてたの?」
「そんなこともないですね。むしろ、一般的な親よりも優しい方だったかと」
「そっか…これからどうするの?」
「言わなくてもわかってる癖に…良いですよ、通報しても。」
「通報しても、透明人間になれるんだったら逃げられるから意味無いと思うけどなぁ」
「よく分かりましたね。」
「とりあえず、ゲーセン行く?」
「そうですね、行きたいです。」




