22時。
「えぇ…まあ、良いけどさ…」
「やったぁ!」
少女は無邪気に微笑む。
「はい、これ君のゲーム機ね…ほんと君はゲームが好きなんだね」
「あっ、ありがとうございます!」
二人で退店する。
店員は、こちらを見て震えていた。いくら不審な客だからって、そこまで怯えなくてもいいのに…
店から少し離れてから、小声で少女に
「ねぇ、あの店員態度悪くなかった?」
と尋ねる。少女は何故かそこまで不思議には思ってないようだ。
「えー、そうですかねぇ…?」
その声と表情から、直感的に少女が何か隠しているような気がした。それを探ろうか迷っている間に、少女側から教えてくれたんだ。その隠していたことは、思っていた何倍も強烈なものだった。
「ボク、実は…透明人間になることができるんです」
「え…?それはその、どういう…?」
「言葉通りの意味です。というか、薄々勘付いてるかと思ったんですけど…」
「自分の好きなタイミングで透明人間になったり、それを解除したりできるんです。透明人間になっている間、対象を選択するとその対象にだけ普通に見えるようにすることも可能です。ちなみに今、貴方を選択しているので貴方意外の人間にボクは見えてないんですよ」
普通に言ってることは中二病でしかない…けど、少女が嘘を吐いている様には思えなかった。
「えっと…理解が追いつかないけど…な、なんで今透明人間化しているの?」
「解除するの忘れてて。」




