白銀死す!?
先生をカレーに入れた薬で眠らせた私は、趣味で持ち合わせた拷問器具に先生を座らせた。
カナニはドッキリだと思って、座らせるのを手伝ってくれた。
あとは、嘘発見器のシールを先生の体につけた。
それは、脈などから嘘を発見しスマホに情報を流してくれるものだ。
かなりの正確性は担保されている。普通では高くて買えないが、エマは能力でタダで作っていた。
五十嵐先生には、ドッキリごときでは呼べないので、大事な相談がありますと伝えた。
移動は楽な上に、あまり私が相談事はしないからと、すぐにきてくれた。
銃も片手に持って、準備は万端。
あの薬は結構意識を朦朧とさせるから、嘘をつくことも難しい。
仮に、先生が違かったら、その場で謝るしかない
もし、この状況を作戦で乗り越えてきて、正体をバレないように殺そうとしてきたら、戦うしかない。
他2人が見ている中、深呼吸をして先生を起こした。
「先生? 起きてますかー?」
「スバルどうした。なんかのドッキリかこれは? なんで縛られているの? え?」
いつものおちゃらけた先生の反応であった。
ただ、薬のせいか目が虚ではあった。
意識を戻されると作戦失敗なので早速質問することにした。
「モモって知って・・・ます? おねーちゃんの名前なんですが・・・」
心臓の音が、うるさい。ここで決めないと。
「ああ。そういうこと」
そう言った先生の顔は覚悟を決めた顔であった。
続けて、
「勿論知っているとも。だって、オレが殺したから。まさか、久々の外出で妹を引くとはな」
呼ばれた二人は何を言っているのかわからないという顔をしていた。
想定以上に素直だった。
ただ、知っているなら、近くにいただけの可能性もあったのに。
わざわざ殺したとまで自白したのである。
流石に拘束された状態では命乞いするしかないのか?
衝撃的な発言だったにも関わらず、逆に心臓の鼓動は落ち着いてきた。
自分は、冷静にポリグラフ装置の反応をチェックしていた。
嘘はなし。
最後に一応確認しておかないと。
「じゃあ、聞くけど、あんたが、魔王でいいの?」
「オレも今日知ったよ。懸賞金のやつだろ? あの厨二病みたいな名前は。どう思う? 惚れちゃう?」
「黙れ」そう言ったと同時に私は引き金を引いていた。
発見器の結果は銃を打った後に見たが、嘘なしであった。
静かな部屋に場違いな銃声の音だけが日にいた。
弾は、あいつの右腕に命中した。
腕からの血が椅子経て床へ流れ、床に広がっていった。
「ちょ、え? 何してんのスバル! ドッキリじゃないの? 逆ドッキリ? 魔王って? 先生がそんなわけないじゃん!」
「ごめん。ドッキリは嘘。気になることがあってね。それで作戦を立てたわけ」
「え、嘘ですよね・・・ 先生?」
「白銀・・・嘘だろ・・・」
「いや。ほんとさ。 バレるとは思わなかったがな」
カナニは固まって、五十嵐先生は動揺しながらも、いつでも援軍を呼べるようにはした。
「でも、どうしてわかった?」
あいつは笑いながら聞いてきた。
私は、あいつに銃口を向けながら、
2人にもおねーちゃんから聞いた本当の歴史、私の推理について話した。
推理を聞いた2人は納得してくれた。
「あー。 なるほど。ばあさんか」
「そんなことはどうでもいい。 なんで殺したの! 能力を奪っておいて、バレないとでも思った? 所詮、自称最強ね」
「おかげで、今、最強だろ?」
私は、銃を持っていない方で顎を思いっきり殴った。
やはり、あいつは思いのほかタフであった。
「あれ? まだ生きている。 殺してくんないの?」
随分と余裕な表情が怪しい.本当は、地獄を味合わせて、苦めて殺すつもりだった。
ただ、これ以上、時間をかけると何か仕掛けてきそうなので、さっさと終わらせないといけないと感じた。
そこで、あいつの頭に銃を突きつけた。
あいつは笑顔だった。
「別に命乞いをする気はねーよ。 楽にお願いするぜ?」
不気味な笑顔が決心を鈍らせる。何か企んでいるのか。
でも、やるしかない。
「特にない。さよなら、地獄で楽しんで」
「そこまでだよ。全く」
想像していなかった人物の登場により、私は引き金を引くのを躊躇してしまった。
銃声を聞きつけたのか、チサトさんがやってきたのだ。
「あの。すみません。 気をつけてください。こいつが魔王です。 部屋のことは後で弁償します!」
「あんたを止めにきたのさ。それをうたない方がいい。無論あいつは死んでも良い。
ただ、さっきの自分の一言で、スバルちゃんを悲しませるわけにはいかない」
もしかして、仲間? あいつが笑顔だったのも銃声で援軍が来ると思ったから?
「私が悲しむ? 何を言っているのですか?」
「まー、あいつの話を聞いた上で殺しなってことさ。別にあたしゃーあいつの仲間でもないから安心せえ。
ただ、さっきスバルちゃん占ったら、悲しそうな顔をしていてな。とりあえず、未来を変えにきたのさ」
「動機を聞いた上で、殺した方がいいってことですか?」
正直、胡散臭いが今は私が有利。引き金を引けば勝てるのだから。
チサトさんは、あいつに向かって、
「おい、携帯どこにある? 携帯変えられない理由があるんだろ? 消すわけがないもんな。あんたが。えーと」
そう言って、携帯を部屋から見つけ、携帯の写真のフォルダを見せつけてきた。
武器の可能性もあるが、特に怪しい動きをしたわけではない。
さっきまでと同じ普通の携帯だ。
「ま、プライバシーもあるからな数枚だけな」
「おい、婆さん。そこには恥ずかしい写真があるの知っているんだろ?」
「いい加減にしな。この子のあんな辛い顔は見たくないよ。あんたの考えはわかるが、あたしゃー気に入らねえ。辞めさせる義務がある」
「別に、うまくやれるだろ」
そんな二人の会話を聞きながら、私は写真をチェックした。
そこには、まるで恋人みたいなおねーちゃんとあいつの写真。
おねーちゃんのこんな笑顔は、妹の私でさえ見たことがなかった。
え。付き合っていたの?
犯罪者とおねーちゃんが? 能力欲しさに近づいた?
そんな中、口を開いた人物がいた。




