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白銀へのスバルの復讐

(スバル視点)

白銀先生と五十嵐先生達が上に行っている間


チサトさんがジュースを出してくれたのでカウンターで雑談することになった。

いろんな客に対応しているからか未成年の私たちでも接しやすかった。


ふと、年上にはいつも聞いていることがあったので聞いてみることにした。


「魔王見たことあります?」

何か情報が入れば御の字。そう思って聞いただけである。


「あー魔王ね。あるよ。懸賞金がバカみたいに高いやつだろ? 

ま、能力を見たってのが正しいかな。直接は、顔は隠していて見えてないけどな」


「あるんですか! いろいろな能力持っているって本当なのですか?」


「ああ! 本当さ! 奴の能力は、殺した相手の能力を奪えるのだよ。

殺した分だけ能力を手に入れることができる。いわゆるチートってやつだね。

じゃなきゃ、連合軍の兵を一人で倒せないからね~ 戦場で見たから本当さ!」


「えーー。そうだったんですか! そういえば、白銀先生に戦場で助けられたのですか?」


「ああ。そうなんさ。だから無駄にタダで住まわせることになってね。生き延びて損したよ。

ま、こんなこと言ったらバチが当たるからやめておくかね」


「私たちを助けたときはすごい心理戦でしたよ! チサトさんの時もそうだったのですか?」

カナニはなぜか先生の話になると少しテンションが高い気がする。


「戦場にそん時間なんてないさ。あれ? 聞いてないのかね。まー詳しくは本人に聞きな。 

ただ、あいつは戦争までは違う能力で、一瞬で、敵兵10人に囲まれたのを助けてくれたのさ。

そういえば、今では慣れてしまったが、戦争から帰った時からだな、最強って騒ぎ出したのは」


「え? え? すいません! 白銀先生は違う能力だったんですか? 」

自分でも驚きすぎたとは思っている。


「今の能力じゃ10人は倒せないだろ?」


「たまにあるらしいですね! 能力変わること! でもよかったですね! なんやかんやで最強の能力になれて!」カナニは特に気にするようではなかった。


「そうですよね。あ、あのー、少しお手洗いを借りても?」


「どんどん使ってくれ。あいつの部屋のが汚かったらここ使っていいからね」


「ありがとうございます」


本当に用を足したかったわけではない。一人で落ち着きたかったのである。


カナニは気がつくはずもないが。能力が年齢とともに変化することはよくある。


ただ単に、先生の能力が変化したと思っているのかもしれないが。


もしかして・・・

先生の能力はおねーちゃんの能力を? おねーちゃんが殺されてその後に先生に寄生した?


戦場にいた先生を寄生先として選んだのか! 五十嵐先生も見たことはないと言っていた。


珍しい能力なのは確かだ。他の人が戦場で持っていた可能性はほぼないであろう。


そして、先生は見ず知らずの私たちを助けた善人だ。

善人に寄生する。 

こんな運命みたいなことがあるの? 


喜んでいた中にふと頭の中に一つの考えが浮かんできた。


先生が魔王で、おねーちゃんの能力を奪ったのかとバカみたいなこと考えてしまった。


魔王の話題を自分で振ってたからか。頭の中に変に残って意識してしまった。

ん? 

一度、考え始めてからどうにも気がきでならない。


無効化能力は近くにいる善人に寄生する。

先生は、おねーちゃんの近くにいたの?


そんな偶然あるの? 

いやいや。冗談がすぎるよ。落ち着け。先生が魔王のはずがない。


先生の髪は白。目撃情報と異なる。

あれ・・・。

でも、さっき、戦った後、髪が少し赤かったような。


あれは返り血だ。

流石に血と髪は間違えないであろう。


もしや、戦場で大量の返り血を浴びたせいで、髪が赤色になりそれが目撃されたのではないか・・・。

何考えているの。全く。


おねーちゃんの能力を殺して奪った? ありえない!

同じ能力だからって先生を疑うのは失礼だ。


ただ、近くにいて能力が寄生先に選んだだけ。

ただ、それだけ。


そもそも、魔王はおねーちゃんの能力を持ってなくないか?

おねーちゃんを殺すような悪人が受け取れるわけがない。

そうだ。


魔王と先生になんの繋がりもないじゃない。

いや、魔王なら・・・。

殺した相手の能力を奪えるなら。奪えたのかもしれない。


それも、チサトさんの勘違いかもしれない。

ただ、手配書にも複数の能力を持つとと書いてあったし・・・


信ぴょう性は高い・・・


剛力ってやつが先生のこと、戦いに慣れている奴とは言っていたけど・・・


カナニの能力についても詳しかったけど・・・

じゃあ動機は? 


最強を唯一倒せる能力だから?


無効化能力が怖かったから殺した? それとも自分が使いたかった?


今、能力をバレたくないのは・・・七福人の復讐が怖いから?


どうしよう。どう考えても、魔王にしか思えなくなってしまった。


ただ、ふと脳裏をよぎっただけなのに・・・

冗談のつもりで考えただけなのに。


そういえば、昼間、おねーちゃんが七福人って言った時少し、黙って考え事していたような・・・最低だ。

恩人になんてことを。


バチがあたれ。でももし、先生が魔王なら?

今が、最大のチャンス! 


バカか私は。チャンスも何もないであろう。


ただ、他の人から、知らないうちに能力に寄生されたのかもしれない。


第一、 おねーちゃんのことすら知らない可能性が大きい。

でももし・・・


あーーーどうしよう。


今後の生活に支障をきたすくらい集中できない。


先生を傷つけず聞く方法なんてある?


『魔王ですか?』『はい』なんてバカでも言わないでしょ。


本物だったら、『違います』とか言ってうまく丸め込まれて後々殺されてしまう。


世界の人が探しても見つけられないんだよ? 

強いに決まってるじゃない。


今の私では・・・勝てない。様々な能力で倒されてしまう。


でも、本当に他の能力が使えない可能性もあるのではないか?


そう考える方が自然かもしれない。


わざわざ、無効化能力を見せずとも今までの数ある中のどれかの能力で戦えば良い。


今日初めて知り合った人にわざわざ不思議な能力を見せる必要はない。



奪ったはいいものの、今までの能力も無効化されたのではないか?


今や普通の人間と同じ。大人数で攻撃すれば死ぬのである。


違う! 何で先生を魔王に仕立てようと無理に考えているのだ。


でも。でも。確かめたい。絶対違うってわかっているからこそ確かめないと。


世界中で探せないのは、無効化能力がバレてないから? 人を探せる能力でも先生には効かないから? 

よし! まずは作戦だ。


先生が違うってことを自分に証明する。


いいの? もし聞いて違かったらとんでもなく失礼だ。


能力同じだから殺人犯かと思いました。


命の恩人を殺人鬼として疑ったんだ。嫌われるだろう。



遊びの中で聞いてみよう。言い訳できるように。


拷問器具に載せて脅す感じで。

『私のおねーちゃん知っていますか』って。


それで知らなかったらそれまで。ドッキリでした! で通す?


あそこまでの人にその一言で済むのか? うまく心理戦で騙されてしまう気がする。


違うと言われたらどーする?


エマが作ったポリグラフ検査の機械もカバンに入っているかもしれない。

対策しているかもしれないがそれで様子を見てみよう。


嘘発見器を見せなきゃ安心して本当のことを話すかもしれない。

見えてたら、精神をコントロールして対策されてしまう。


気絶させ、拷問器具にのせ、周りを五十嵐先生などで囲みドッキリ風にして、

第一声をおねーちゃんの名前を言えば、必ず少しは動揺するはず。


だって、体は普通の人間だもの。護身用の銃を持っていれば尚更ビビるかな。



正体がバレたらすぐにでも私たちを攻撃してくるだろう。

まずは、しっかりと動きを封じる必要がある。


そのためには薬で朦朧とさせるしかない。


ただ、魔王でない可能性も考慮しないと。

そうか! エマが作っていた薬があった。


飲んだ相手を一瞬にして気絶させた強いやつ。

と言っても、本当は治癒力を数倍に高める薬で、カナニの能力を分析して作ったやつなのだけども。


強過ぎる効果の副作用で気絶してしまうやつだ。


カバンに一つ入れといた気がする。


一応、エマにドッキリするからとそれとなく効用のこと聞くために、メッセでもしておこう。

それを、料理に入れよう。

流石に断らないかな・・・


カナニの成分だから、カナニが摂取しても気絶せず、しかも傷が治る。


おそらく先生は、気絶する。


でも、本当に気絶させていいの?

確かに能力ではないから、最終的には薬の効果で傷は治ると思うけど。



それだから、勘違いでしたで許されるの? 優しいから許される?



もし違かったら生徒を辞めるしかない。


ギリギリだが価値はあるはず・・・

確実ではない。


全てを知った上でうまく捌かれて上で、後で殺されるかもしれない。

はじめの一手で全てが決まる。 


世界最強なんだ。ギャンブルくらいしないと。

一応、五十嵐先生も待機させておかないと。


すぐに来てくれるだろう。


五十嵐先生なら応援要請も頼めるだろう。万が一取り逃しても・・・



本当にいいの? 

確証はないんだよ?


カナニには事情を話すわけにはいかない。


カナニにはドッキリに参加してもらうことにしよう。


失敗したらいろいろな人を巻き込んでしまう。


その時は、また孤独に戻ろう。


リスクを冒してもやらなければならない。

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