舐めプって言葉はなんかエロい
「すごい。すごすぎる。そこまで考えていたなんて。天才じゃん。
でもさ? 爆弾を解除して、一番強い奴を倒してさ、後やることないんじゃいの?
アボカド使ったのも煽りたかっただけ?」
「いやあれは違うの。特に、カナニを守るためよ」
「私を?」
「そう。爆弾を解除し大男を倒した先生にとって無効化の効果領域を広げれば2人なんて相手でもなかった。
ただ、さっきも言ったけど、銃でカナニが撃たれるのは防げない」
「先生優しいのは知ってるし、守ってくれてるのは、すごくありがたいんだけど・・・アボカドで敵を騙すつもりだったてことは・・・一か八か?」
「いや100%よ。そのために私にわざわざ手榴弾作らせたの」
「スバルの時のように、先生は心を読める奴を利用したの。
そもそも、先生の心は読めない。
簡単に理由を説明すると、心を読む能力は読むためにテレパシーみたいな波出すんだけど、それが先生に触れても、無効化されるしね!
だから手榴弾が本物か聞かれても何も反応がないから、嘘って思われてしまう可能性もある。
そこで、あーしのリアルな心をあえて読ませて、信憑性を増させたってわけ。
カナニの時もそうよ? 『悪態つく女』って言った時、心読める奴はあんたの心読んだでしょ?」
「本当に、敵の隙作るためだったんだ」
「そして、実はここにも、さっきのスバルの強化が効いてくるの。
手榴弾投げられて無傷なのは、なかなかいないでしょ? 5級の人が言っても誰も信じないでしょ?
いるとしたら、英賀の能力を耐えた大男くらいよ。
そして、その大男の、しかも『強化』したパンチを耐えた先生も、奴らにとっては無傷で耐えられる存在になっていたの。
もちろん、大男を倒しただけで、そのような存在にはなるんだけど、より信憑性が増すでしょ?」
「だからさっき、後々役に立つって言ってたのか! てか、すごすぎる。
エマに作れって言ったの、まだ飛ばされた時でしょ。どんだけ先を見て行動してんの。怖いんですけど」
「ホントそれ。あーしより頭の回転速い人見たことない。化け物よ。
そして、最後に追い討ちで、先生はあえて自分の心を読ませて、何も考えていない、狂っている人を演じて、本当に爆弾を爆発する様に装ったてわけ。
人間、あんな状況で嘘つく人いないし、まして本物だと思い込んでいるから100パーセントの確率で逃げるわよ。
そのあとは、ま、ご存知の煽りプレイよ!
要するに、先生が戦おうと決めた時から、
敵も、あーしたちもずっと先生の手のひらで踊らされてたってわけ。
で、いいんだよね? 先生!」
「怖いくらい正解だよ・・・」
ここまで自分の考えてたことがバレてしまうのは、正直、恥ずかしいものである。
「あーしは午前中、舐めプされてたのが気にくわないけど」
「してないって。あれは負けたと思ってるし! これからはもっと負けないように頑張る」
とオレは本心をエマに伝えた。
「ねー。エマ。能力隠したかったのはわかったけど、授業で、先生ってわざと怪我したの?
守るのも、もしかして演技とか?」
「あー。それはないかな。あーしの作ったものは、能力が完全に発動し終わっているから、先生が触れても剣が消滅することはなかったの。
カナニを守るために、腕に刺したんだよ。
ただ、念動力は完全に発動済ってわけではないから、刺さる瞬間に無効化できたから、あの程度の傷で済んだのよ」
「そうだったのか・・・てかそれ、全然舐めプじゃないじゃん!」
「いや。あーしが言いたいのは、先生一人でクリスタル破壊出来たでしょ? ってことを言いたかっただけ。
効果領域がどのくらいの大きさかはわからないけど、あーし達、無効化されれば何も出来なかったし」
「ああ! そういうことか! そう考えると舐めプだね!」
「いや、あーしが言うのも変なんだけど、舐めプではないんだよね」
「いや。意味わからないって。今、エマも言ってたじゃん」
「そうなんだけど。先生は仕方なく、あんた達の為に本気出さなかったんだよ?」
「意味がわからないんだけど・・・」
「いい? 先生が一人でやっても、スバルもカナニも何もしないから、勝利チームでも成績が上がらないからお小遣いもらえないでしょ?
それに、無効化能力のことバレちゃうし。
だから、先生は2人を参加させ、かつ能力のこともバレないような作戦を立てたわけ。
あーしはそのおかげで勝てたんだけど、実際、無効化されてたら何も出来なかったと思うから、そう言う意味で、舐めプってことを言いたかったの!」
「ああ! あの作戦にもいろんな意味があったんだ。先生すごすぎ。」
「そういうことだ。
一応スバルに颯太の他に技を見たことないか聞いて確認したが、どうやら見たことなかったみたいだったな。
それで、オレはあの作戦で勝てると思いそれを実行した。
それにも関わらず、エマはそれを上回っていたから、あの勝負は負けたと思っている」
「じゃあ、そう言うことにしといてあげる!」
さっきまで大人しく、話を聞いていたスバルが会話に入ってきた。
「話を聞く限り、午前中の授業でした、私の強化、先生に効いてませんよね?」
「ごめん。騙していて・・・・」
「いや、そうじゃなくてあの動きってなんの能力を使ってないんですよね?」
「だてに公園で筋トレしてたわけではないからね!」
「あと、電車での酔っ払いは・・・」
「あ。うん。もちろん火を消すことはできたよ。
ただそれを見られて、大ごとになると、集合時刻に間に合わない可能性があったから別の方法にしただけだよ」
「もしかして、広告見せただけで、撤退したのも何か策を使ったんですか?」
「あれは、作戦ってほどでもないよ! ただ、酔っ払っていたからその状況を利用してみただけ。
うまくいかなかったら、必殺技の土下座するつもりだったし!」
「正直、カナニが言ってた通り、広告見せただけで撤退したのはちょっと疑問でした。
ただ、今聞くとすごく納得します。2回も助けていただき、ありがとうございます!」
さっきから思っていたのだが、あまり『広告』と連呼しないでいただきたい。
共通認識があの広告ってのに興奮してしまうではないか。
担任さんも会話に入ってきた。
「正直、そこまで考えていたとは驚いた。楽勝ではなかったようだ。
私自身、敵と同じようにまんまと貴様の策にはまってしまったようだ。最強というのも本当であったな」
「いや、その・・・すいません」
「違う! 違う! 感心しているのだ! 感謝しかない! くどいようだが、ありがとう」
「いえいえ」
「それに、能力を聞いてなぜ、貴様が5級だったことがよくわかった。
あのテスト形式では、本当にテストが適合していなかったんだな」
「ええ。そうなんですよ。筋トレだけでは4級以上は厳しいんです」
基本的にテストは能力を使って威力を測定する。
英賀のような破壊光線が評価されやすい。
オレの能力は、能力者がいて初めて役に立つ。あとは普通の人間と同じ身体能力で補うしかないですからね」
「肉体の力だけで5級も、化け物じみているけどな」
「ありがとうございます」
「ただ、なぜ無効化能力と言わない?
公言すれば、そんな強い能力だったら、級も上がるしNTR隊でもすぐ採用されるだろうに。
それと、生徒達は満足しているようだが、
私はまだなぜ貴様が倒したことを隠すのかの答えを聞いていないんだが・・・・・・」
周りの生徒も思い出して、興味津々でこちらを見てくる。
オレは、初授業をするように全員に向かって説明を始めた。




