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最強 VS  天才

爆弾を解除するには、2人を倒せば良いのであろうが、難しい。


副担任の力なら二人は倒せるであろう。


もちろん、ダメージが大きく立っているのがやっとかもしれないが。


それでも、一撃喰らわせられれば勝てる。


ただ、スピードが問題である。



いくら副担任でも、二人を同時には倒せない。


メガネをかけたやつを先に倒しても、カナニやスバルが撃たれる可能性がある。


逆に小さい出っ歯の男を倒しても、爆発により多くの命が犠牲になる。


カナニが治してくれるかもしれないが、体力的に全員は無理であろう。


またしても危機的状況に変わりない。私が行けば、2対2で戦える。


ゆっくりバレずに移動しようと思っていると、またしても副担任が、


「あ、担任さん来なくていいっすよ!」


と、この状況を理解していない様子で言ってきた。



正直、バレずに動こうかとも思ったが、副担任を信じている私は動くのをやめた。


「エマ! できたか?」いきなり副担任はエマに声をかけた。


「一応・・・・・・。役に立つの? これ」

エマが彼に渡したのは手榴弾であった。


もしかして、剛力に飛ばされている時エマに作るように指示していたのかもしれない。

ただ、この状況でどう使うかは疑問であった。


「今からこれをお前らに投げつける!」


副担任は脅しとして使うつもりなのか。


ただ、生徒を守りたいと思う、優しい心は敵にもバレてるぞ。


「嘘つくなよ! お前にはできない!」

小さい出っ歯の男がビビりながら言った。


「俺の肉体は強いんだよ。見ただろ? お前のリーダーの強化したパンチに耐えられる。爆発に巻き込まれてもオレは死なない」


「た、たしかに・・・ど、どーする? 逃げるか?」


やはり焦っているようだ。メガネをかけたやつに助言を求めた。


「ご安心ください。彼は爆破できませんよ。彼は生徒を守る選択を取り続けていた。

なので、爆発することはないでしょう。天才の私にはったりは効きません。残念でしたね」


たしかに言う通りである。

やはり、副担任の性格がバレていた。


「いや? 後ろの生徒はオレが盾になれば守れるぞ? そこの2人は正直無理だろう。

ただ、オレは多くの生徒を守れればそれで良いし」


「はったりは効きませんよ?」

「あんま言いたかねーけどよ、そこの金髪女。態度が悪くてムカついていた。

さっきは、こいつばかり狙われたから助けたけど、多くの生徒を守れるなら、そいつが死んでもオレは構わないと思ってるぞ?」


「ありえません。自分に悪態をつく女を守る男がどこにいるのですか?

あの女の心を読んでみてください! 悪態をついたかどうかこれではっきりします!」

メガネをかけた男が出っ歯の男に心を読むように命じた。


「あ、あのう・・・・。」

「どうしました?」

「心読んだんだが、本当に、あの金髪、ひどいことをしてきたみたいだぜ?」



「そうでしたか。ならばあれが偽物のはずです。はったりがうまいようですが」

「本物だぜ?」

副担任は、手榴弾をボールのようにいじりながら言った。


「その・・・あの赤い髪の女が、マジで作っていたと思う。剛力さんに飛ばされた時、あの女に話しかけていた。さっきは、剛力さんの勝ちを確信していたから無視していたが、頼んで作らせていたのはほんとうだ」


「ただ、あいつが2人を見捨てるとは思えない。あ、そうか! あいつの心を読め!」


「別に、読んでもいいけど何もないぞ? そこの二人を殺すことなんかに、なんの感情もないぞ?」


「さっきから読んでいるのだが、こいつ、マジでなんも考えていないすよ・・・・。昔、何も考えていないやつに会ったことがあるんすけど、凶悪殺人犯だった。多分こいつ本気で気が狂っている。マジで爆破するつもりだ。」

小さい出っ歯の男は脂汗を流し始めた。


私としても何も考えていないのは驚きであった。


ただ、私には副担任の言葉はハッタリにしか聞こえなかった。


本能的に生徒を傷つけるやつではないとわかっていた。


おそらく、読まれる瞬間に何も考えなかっただけであろう。


「じゃーいくよーーーーー?」


副担任は笑顔で、手榴弾の栓を抜いた。


正直、抜いたかどうかは映像越しでよく見えなかったが、私には抜いたように見えた。


正直、ハッタリだと思っていた私も驚いた。


本気で爆発させて何をしたいのかと。


勝手に期待したのは私だが、副担任に裏切られた気分であった。

「3」

「2」

「一旦、逃げましょう! 大丈夫です! 私の能力はある程度離れても発動します!」


メガネをかけた男が声をかけて、副担任に背を向けて、入ってきた壁に向かって走り出した。

「1」

「0」



 生徒全員が姿勢を低くして顔を硬らせた。


 私自身、怖さのあまり目を閉じてしまった。



「・・・・・・・・・・・・」



爆発は起きなかった。


「やると思った? やるわけないじゃーーん! バーーーカ!!」


 そう言った、副担任の両腕にはスバルとカナニがいた。


 彼は2人走り出したと同時にスバルとカナニを助け出していたのだ。



 私まで騙されてしまった。


「二人とも下がってろ。もうすぐ終わるから」

と言って副担任は二人を残りの生徒のいる方にいかせてあげた。


「何故、爆発しない?」 メガネをかけた男がぼっそと呟いた。


私も気になってはいた。


手榴弾の栓を抜いていたように見えたのだが。


「そんなもん決まってるだろ! 赤ちゃんでもわかるは!」


わからない私までバカにされている気分であった。



エマに本物を作らせていた以上本物であろう。

偽物作らせていたなら心を読まれ、わかるはずだし。


運良く不発だったのか?


気持ちは悪いが、メガネをかけた男も同じ考えだったようだ。


「爆弾は本物を作らせていた。ということは、不発は運が良かっただけか?」



「本当にわからないの? 天才なのに? 触ってみれば?」


メガネをかけた男はかなりムカついている様子だった。


副担任に殺意はないことを確認して、恐る恐る、手榴弾を触わった。



「・・・・・」



「天才さんなんでしたかー? それ」



「・・・・・ア・・・アボカドだ・・・・・・・・」



私もそれを聞いて驚かずにはいられなかった。



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