明日から本気出すタイプです
電車の中で使えなかったので、ここで必殺技の土下座を使うことにしたのだ。
ほら、あのフレーズがくるだろ? 『興が覚めた』と。
さっき、カナニの胸の大きさで、興が覚めたんだからこれで覚めるだろと期待していた。
が予想は外れてしまった。
オレは下から蹴り飛ばされ、生徒の集まっている方に飛んだ。
「いててて・・・ごめん、大丈夫か」
生徒がクッションがわりになってくれた。
「なんだてめー? なめてんのか?」
「たく、冗談が通じねーのか? 土下座している人を蹴るかね普通。カルシウム足りてないんじゃないの?」
オレはゆっくりと立ち上がった。
立ち上がる時、オレは生徒に触れながら『大丈夫?』と声をかけた。
別にクズ野郎みたいにモテようとしたわけではない。
ないと言ったら嘘になるが、それが目的ではない。
オレが立ち上がると、
「ま、たしかに、結構本気で蹴ったのに少しのダメージしか食らってないのは、褒めてやる。やはり同じ肉体強化系で防御は強いか。しかし相手が悪い。おめーの言ってる通り5級ではないのかもしれねーな。ただ、相手が俺様だったのが計算ミスだな。1級の中でも上位の俺様相手におめーは勝てない」
「諦めなきゃいいことあんだよ。人生。大抵、最強主人公は諦めねーだろ?」
「オメーが狂ってる理由がよくわかったぜ。いい歳しても,厨二病が抜けていないやつ初めてみたぜ!」
「卒業はしたつもりだ!」
とオレは叫びながら大男に突っ込み、右ストレートを決めようとしたが、カウンターを取られ、また生徒の方に飛ばされた。
ま、最強のオレは飛ばされてはないんだが。
そういうことにしておこう。
同様に、起き上がる時、生徒達に触れながら声かけをしていった。
そしてオレは、また奴に突っ込んでいく。
途中、突っ込みすぎてスバルやカナニの方にも飛んでいった。
2人にも合法的に触れて『勝つから安心して』と声をかけた。
かれこれ、20回くらい攻撃をしては飛ばされを繰り返している。
途中、心配そうなエマと話す機会があったので、
その時オレはあることを伝えておいた。
「本当、脳筋だな。繰り返せばできると思ってるのか?」
「大切なことだろ? それにあんたの攻撃も耐えているぜ?」
「少しよろしいでしょうか」クズ野郎がオレに話しかけてきた。
「たしかに防御は強い。剛力さんの攻撃を耐えたのを見たのは始めてです。ただ、気づいていないと思うので伝えますが、実は、一発もあなたの攻撃が当たっていません! 絶望しましたか?」
絶望はしていないが、した方が空気的に良さそうだったので、
とりあえず、お尻を拭かないで、ズボンを履いてしまった時の顔をしておいた。
オレの顔を見ると、クズ野郎は気持ちよさそうにしている。
どうやら、意識的に絶望の顔を作ることに成功したようだ。
指摘もされたことなので、次からは攻撃を当てることを決心した。
オレの本気の殺意に気がついた大男は、ニヤニヤし始めた。
「これから本気ってところか?」
「ああ。お陰でウォーミングアップはバッチリだぜ」
オレも次から起こる展開にワクワクが止まらなかった。
「俺様が肉体強化系最強だってことを示してやるよ! ぶち殺す!」
「どっちが最強か、白黒はっきりさせようぜ!」
そう言って、オレは大男に突っ込んで行った。




