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写真指名って結構悩むよね

そういえば、黒板で通信ができるとか言ってたような気がする。


どういう仕組みかは知らないが、担任さんはこちらの様子を理解でき、こちらも担任さんの顔が見えて話せる状態だ。


大男が電話を切っても通信できていることから、別の通信媒体を使ったようだ。


「おい・・・さっきの話は本当・・・のようだな。みんな大丈夫か? 今助けに行く!」


「だいたい、副担任、お前なら偽者と気がついたであろう! いや無理か。あたしが手出すなと言ってたし。だいたいどんな人が来るかも教えていなかったしな。すまない。お前のせいではない」


オレとしても罪悪感は感じている。

わけのわからない苛立ちを、オレにぶつけてくれてもいいのに担任さんは冷静なので、オレは感心した。


「綺麗な顔が台無しだぜ。ちなみに本物のNTR隊は来る前にボコしておいたから下手すると死んでいるかもな!」

大男が黒板に映っている担任さんに向かって話し出した。


「疑いたいところだが本当のようだな。その顔。本当に剛力だったんだな。てっきり偽物がおまえの名前を使ってるのかと思ってたよ」


「俺様の顔知ってんのかよ?」


「そりゃー知ってるにきまってるだろ。強盗殺人グループのリーダーで懸賞金もかけられているんだからな。そして1級の中でもかなり強いと有名な。ダイヤモンドより硬い金属でできたドローンを壊せるといったら本物であろう」


「綺麗なねーちゃんが知ってんのは照れるぜ!」


「で、私に対する報復か? お前らの仲間の一人を捕まえたから」


「いやーーーー? あいつはどーでもいい。弱い奴は捕まるんだ。解放しろともいう気はない。ただ、お前は、俺様の仲間を捕まえていい暮らしをしているのが許せないだけだ。仲間の首で飯食っているのが許せねーのよ。気持ち的に俺様の金なんだよ」


「その理論はよくわからないが、それなら懸賞金分返せば良いではないか。お前の仲間の懸賞金は確か500万ゼニーだったはずだが?」


「利息に決まってんだろ! 弱肉強食の世界で飯食ってるお前ならわかんだろ! この教室も人様の犠牲で成り立っている。それなのにガキどもはそんなことに気がつかず呑気に暮らしている。ムカつくから高い利息をもらうつもりだ!」


「さっきから論理が飛躍しているぞ。私は正義のために行なっている。決して私利私欲のためではない! とにかく1億は直接渡す。今から5分でそっちに向かう。だから、生徒には手を出すな!」


「んーーーーどーしようかなーーーー?」


「それと一つ疑問がある。お前ほどの力があるのならばわざわざ訓練を装う必要はなかった筈だ。力だけで全員殺せたであろう。なぜ面倒な方法を取った?」


「随分俺様のことを評価してくれるじゃねーか。嫁にしてやってもいいぞ!」


大男は少し上機嫌になった。


「それは私から説明させてください!」

クズ野郎が会話に入ってきた。


「実は、この計画を立てたのは私なのです。五十嵐様がおっしゃる通り、剛力さん一人でこのようなゴミはすぐに掃除できます。ただ、それでは不十分なのです!」


「何が言いたい。」

大切な生徒をゴミと言われかなり怒っている様子が画面越しでもわかる。


「そして、私は・・・私は・・・人が騙されて絶望を味わう姿がだあああああいすきなのです。」

口調が代わり、踊りながら話し始めた。


「本当に、本当に滑稽でした。特に若い子達の絶望の顔は興奮しました! 


まずは、仲間の中で一番強いとされているゴミがあっけなくやられた時の絶望! 


よかったです~。


自分の力では、なにも状況が変えられないと思ったお顔が最高でした~。


そして、反抗しようにも心が読まれていて作戦を立てられない時の絶望!

 

特に頭の良い子にはきつかったでしょう。


最後に、私を信じたあまり爆弾を設置され、嘘だと思っていたら本当に爆発された時の絶望! 


人を信じて騙された時のあの表情ほーーーんっと興奮しました~! 


たまりません! 


皆様も知っておくと良いでしょう。

このような方法をとると人は簡単に絶望に落ちると! 

というわけで、この興奮を味わいがたいために、わざわざ剛力さんにお願いして面倒な方法を取らさせていただいたのです」


満足げなクズ野郎のスピーチはまだ止まらない。


「私は天才なのです。私の計画は全てうまくいくのです。


正直、副担任雇っていたのは驚きでした。


ただ手を出してこないと確信しておりました。

以前の副担任にトラウマを抱えていることは知っておりました。


だって、前回の副担任に演者を攻撃するよう命令をしたのは私ですから! 

また懲りずに雇うほどのバカとは思いませんでしたがね。


ま、副担任がいたとしても、絶対に手出しをしないように命令されていたに違いないと思っていましたから。

どちらにせよ計画通りなのです」


流石に、前回の副担任が買収されていたことを知った時の担任さんは少し驚いた顔をしていた。


「お、いい顔ですね~これですよこれ!」本気で興奮しているようだった。


正直これだけのことで、興奮できることが羨ましくも思えてきた。


何回も同じ動画を見ていると興奮できなくなってくる自分にも、何か役に立つのではないかと少し真似したい気分ではあった。


担任さんもクズ野郎の性癖を、理解できず少し困ったようだった。


「わかった・・・とりあえず今から金を用意して教室に戻る。5分くらいでつく」と言って顔が黒板から消えた。


画面は繋がったままだった。


映像がいきなり青空中心となった。


所々にある雲がとても早く動いて見えるので、空を飛んでいるようにも思える。

そういえば、オレは、担任さんの能力を知らなかった。


「五十嵐来るまで暇だな~」

大男が気だるそうに言い放った。


たしかに5分と言われても、待ってる方にとっては、長いものである。


「味見でもしてみるか。殺さなきゃ人質の価値があるし。おい、いいだろ? 結構可愛い子多いしさ」


大男がクズ野郎に確認する。

「ええ。別に構いません。計画にはなん支障も起きないのでご自由に」


「んーーーー。どれにしようかな」


そういうお店じゃないんだからやめてくれと思いながら、オレは大男の様子を眺めていた。


オレは、大男が優柔不断で、選ぶのに5分かかって、その間に、担任さんが来てくれれば良いのにと思っていた。


オレでさえ10分以上は悩むと思う。


もちろん、今回は顔にモザイクがついていないから、比較的短時間で決められそうだが、ここの生徒達は全員レベルが高いからである。


新人割引にも期待したいところではある。


オレの望みは叶わず、大男は10秒くらいで決めてしまった。


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