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イケメンは嫌いです

カナニがすぐに英賀の元にいき手当したため、穴は塞がったが、英賀は気を失っている。


「こんな能力者がいたのか。一人は殺すつもりだったのに。ま、何回もやれるからいいか」

今のセリフがマジか演技か。マジだとすると、殺すつもりだったのか?


カナニがいるから安心してやったのか? 

実戦演習といってもやりすぎだろう。

下手したら即死の可能性もあり、カナニが治せない状況とか考慮してなかったのか。


 あの余裕な表情からすると、残り2人の中にカナニと同じ能力者がいるのかもしれない。

恐怖心を与えた上で、強敵に立ち向かわせる訓練なのはわかるが、それはゆっくりやっていくものだ。


下手したら、トラウマになってしまい病んでしまう生徒もいるであろう。

担任さんよ、ひどい教え方だとオレは思うぞ。


目の前の生徒の体に穴が開くという、前代未聞の事態に、恐怖で足が震える生徒、泣き始める生徒、かっこつけたいが声も出な生徒、様々な生徒がいた。


個人的には、訓練とはいえここまでやった大男がなんかムカつくから、生徒には頑張ってもらいたい気持ちもあるが、ここで反撃するのが難しいのをオレは知っている。


オレは、反撃なんて簡単だとは言わない。


大人というのは偉そうに物事を評価する。

特に、自分より年下に指導するときはよく起こることだ。


自分が学生時代、できていない事にもかかわらず、学生に強要して指導するのである。

経験を積んでできるようになることも世の中には多い。大人になって始めてできるようになったにもかかわらず、思い出補正により、学生時代もできていたと勘違いするのである。


そして、できない生徒に対して『こんなことはとても簡単だ』と偉そうに指導してしまうのだ。

このような先生を見つけたら、距離を取ることをおすすめする。


最強のオレでさえ、彼らの年齢の時は、目の前で仲間が無惨に殺された時は足が動かなくなった経験がある。

簡単なことではないのは知っているからこそ、ここの生徒には頑張ってもらいたい。



そんなことを思っていると、

「こいつらすげー怯えてますやん兄貴。内心ビビり散らかしていますよ! やっぱ、心の声聞けるの便利っすは!」

金魚の糞が生徒を煽り始めた。


発言から推測すると、心を読む類の能力者であろう。


見た目からして、戦闘力自体は低いようだが、能力自体は便利であろう。

特にグループで行動する時には役に立つ。


相手側の作戦が筒抜けで、あとはそれを強い奴に伝えれば反乱を阻止できる。


単体では弱いくせに、グループ内では威張っているやつがオレは嫌いだ。


煽られてか一瞬やる気を出した生徒がいたが、エマだけは違かった。

おそらく、作戦を立てて反撃をしても、心を読まれ先回りされることに気がついたのであろう。



こういう状況でも、エマはしっかり物事を考えるタイプなのであると感心した。


「じゃあ、そろそろいつものやつを頼んだぞ!」

大男がメガネ野郎に言った。

「はいはい、わかっていますよ!  落ち着いてください。まったく」と言いながらメガネを中指で直し、動けないでいる生徒の方に近付いていった。


なんか美味しい食べ物でも出してくれるのかと思ったが、そんなことはなかった。


「あ、そうだ! こいつに今反撃しようとしたやつは顔面つぶす!」と大男が叫んだ。

またしても、反撃しようと試みた生徒たちも恐怖からか動けなくなってしまった。


「物騒なことを言わないでくださいよ。剛力さん。生徒が怖がっちゃいますよ」


大男の名前は、剛力(ごうりき)というのか。

今度こそイメージ通りの名前ではあった。


「私は優しくするからご心配しないでください。私は彼とは違いますから」


生徒は少し安堵していた。訓練の演者の中で唯一、生徒目線なやつがいたからだ。


メガネ野郎は生徒たちに笑顔で一人一人と手を握って安心させていた。


『大丈夫です。訓練ですから。心配しないでください。』などいう声も何回か聞こえた。


緊張からの安堵で涙ぐむ生徒も現れた。



正直、オレは、個人的な感情でムカついている。

こっちは握手するために大量の時間とお金をかけなければならないのに、ちょっと顔がいいからと、甘い言葉でささやけば生徒が惚れるとでも思っているんだろう。


しかも、自分たちで脅しておいて優しくして、よくわからんが感情を揺らしてモテようとするロクなやつではないな。

セクハラだ。訴えてやる。


訓練で生徒ナンパするとか許せないぜ。


オレだって機会があれば、つり橋効果的なことしてみたいぜ。


全員に声をかけた後、メガネ野郎、いや、クズ野郎は仲間の元に戻っていった。

「良いことを教えて差し上げましょう。皆様に爆弾を設置しました。私が指を鳴らせば爆発します。解除するには、私を倒す以外に方法はありません! まー、皆様の心境では反撃なんて不可能かと思われますが、仮に反撃してきたら爆発しますよ!」


いきなり授業モードに入ったのか、メガネ野郎の脅しが始まった。


「敵の言うことを信じるとはマヌケのすることです。そうですよね。悟」


金魚の糞に向かって言い始めた。


悟という名前が金魚の糞の名前であろうが覚えるのがだるいので『金魚の糞』として記憶しておこう。


「ちげーね! 人間腹で何考えているか分からねからな! ま、俺なら心読めるから別に関係ないがな!」


たしかに、人の、特に敵の言うことは信じてはいけないことは大切な教えだとは思う。


それを聞いた颯太が、

「なるほど。人を信じてはいけない。ということは、これもブラフか!」といい、「今から当てます!」と教室にあった金属バットを念動力で浮かせた瞬間、クズ野郎は『パチン!』と指を鳴らした。


大きな爆発音と共に黒い煙が颯太から発せられている。


颯太の体は一瞬にして黒焦げになってしまった。

幸いなことは、まだ息があることだ。



「言ったでしょう『反撃したら爆発します』と」



メガネ野郎は、反省することなく、淡々と述べた。

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