運命の出会いだよ!シマカゼちゃん♡
なんとか4話目まで書けました。
文章は難しいですね(笑)。
約1年後、ダイゴは全ての課程を終え宇宙軍に配属された。
そこで更に実戦を模したシミュレーションを繰り返し
正式に階級と配属を言い渡された。
"宇宙軍少尉 第128艦隊所属"
この世界では士官クラスになると最初から船を与えられる。
小型とはいえ各種武装を装備した宇宙戦闘用駆逐艦である。
魔王軍との戦争で戦力と人員の消耗を補う為、艦の運用はAIがほとんどをサポートするので少人数で構成されている。
「ダイゴ少尉、好きな駆逐艦を選んでくれ」
上官に即されモニター上に映し出される駆逐艦のページをめくるように次々と閲覧していく。
「!」ダイゴの手が止まる。
「ほう、その艦が気になるようだな?」
「高機動型魔導駆逐艦"しまかぜ"か、面白い選択だ」
上官はさっそく編入手続きをし、ダイゴは玩具を与えられた子供のような笑顔を浮かべていた。
巨大な宇宙ステーションの艦隊ドックには数百隻の艦が並んでいる。
「なんてキレイな艦なんだ」
白く塗られた船体に青のラインが映える。
うっとりした表情でダイゴは"シマカゼ"を眺めていた。
「この艦を気に入るとはアンタなかなか見る目があるな」
「こいつはジャジャ馬過ぎて、ずっとお蔵入りだったんだが本当は凄く良い艦なんだ」
「俺はサンダース伍長だ、よろしくな少尉」
ぶしつけな話口だが人の良さそうなドワーフの男は軽く握手を求めて来た。
「乗艦してくれ、クルーを紹介しよう」
狭い通路を通りブリッジに向かうと、そこには数名のクルーが並んでいた。
「オペレーターのエルフ」
「魔力機関のウィッチ」
「メンテナンスとウォリアーのドワーフ」
サンダース伍長は順次紹介していく。
戦闘艦には部署に合わせて様々な亜人が乗り込んでいるのは知っていたが会うのは初めてだったので少し緊張していた。
「副長のレイチェル少尉だ」
その美しい女性は軍属らしい物腰で挨拶してきた。
さらに彼女の美しさに二つのチャームポイントが付加されていた。
頭部には"けも耳"がそしてスラックスからは"尻尾"が見て取れた。
感情を抑えた美貌からは少なからず、ダイゴに対しての敵意のようなモノが感じられたがサンダースが
「彼女はセクハラ上官をブン殴って。ここに左遷されて来たんだ」と冗談交じりで言うと
「う~~うるさい伍長、余計な事を言うな!」
と言うと黙ってしまった。
「まあ、自分にはセクハラの趣味は無いが気を付けておこう・・・」
とダイゴは思った。
「おっと忘れるところだった、最後にこの艦を紹介しておかねば!」
「シマカゼ!」とサンダースが呼ぶ。
「ハイハ~~イ、お待ちかねシ~マ~カ~ゼ~で~す♡」
「艦長、そしてクルーの皆さん、ヨ~ロ~シ~ク~♡」
艦のAIがかなりのハイテンションで返事をしてきた。
「よろしく、シマカゼちゃん!」
ダイゴは高まる高揚感をなんとか抑えつつ彼女?に合わせて軽い返事をするのだった。
4話目、修正しました。