6話
目が覚めるとそこには知らない天井があった。
「やっと起きたかね」
声のする方を見ると、白衣をしたいかにも医者であろう人がいた。
「ここは病院だ、君は10日前にここに運ばれてきたんだよ。」
そうか、あれから俺はここに運ばれてきたんだな・・・・・
「父さんと母さんはどうなったん! っうう」
なんだこの痛みは
「落ち着いて聞いてくれ、我々も善処して治療したつもりだったんだが二人を助けることはできなかった。二人とも運ばれてきたときにはもう・・・すまなかった」
そう言うとそのいかにも威厳のありそうな医師は深々と僕に頭を下げた
「そう 、ですか。」
俺は死んだような声で答えた
「・・・・君も運ばれてきたときは重症だったんだが、今はこうして生きている。だから二人の分まで君は生きていってくれ」
そう言うとその医師は部屋から出ていった。
俺のせいで父さんはあいつらの相手をしなくちゃいけなくなった。そのせいで母さんは父さんを探しにいって、二人が死んだのは俺のせいじゃないのか、俺が弱かったから二人は・・・
俺は悔しくて涙を流した。 自分が弱いから、なにもできなかったから、
翌日は家族が見舞いに来てくれた、みんな俺の前では笑顔でいたがどことなく悲しそうだった。俺も笑顔でいたが、胸が締め付けられるようだった。
その日の夜だった、俺は自分が倒れそうになったとき体のそこから話しかけられたのを思い出した
「もう一回できるかな」
と思い、念じるような感じで考えてみると、
おい、久しぶりだな。
出来た!あの時みたいに体のそこから声が聞こえた
すまないが、ここから出してくれないか
いや、出すってどうやって
体から俺を出すように頭で考えてくれ
考える?こうか。
その瞬間俺の目の前に一人の男が現れた、いや正確には男の子だ。黒髪にスラッっとした体つきの俺と同い年位の男の子が現れた
「こうやってって面と向かって会うのははじめてだな」
「へ、へ、変態ぃぃぃぃ」「ちょっとまてぇぇぇ」
裸、つまり丸出しの人間が寝ている俺の前にいるのだ
「襲わないでぇぇぇぇぇ、俺は女の子が好きなんやぁぁぁぁぁぁ」
これが俺と相棒の初顔合わせだったのだ
そろそろ過去編終わります
笑い要素をいれていきます
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