5話
玄関は崩れ落ちがれきだらけでひどい有様だった。
「父さん、母さん」
必死に名前を呼ぶが返事が返ってこない。その時家の奥からあいつらやってきた
「と、と、父さんと母さんをどうした」
緊張で張り裂けそうな声で聞いた
「あの二人なら殺した」
「なっ」
「安心しろ、おまえもすぐ楽にしてやる」ドンっ
目の前からそいつが消えたかと思うと俺の腹にすごい痛みがはしった
「がぅぁぁぁぁ」
ナイフのようなものが刺さり悶絶しているとすぐに背中が切られた
「ぐっはぁ」
そこからは全身が切り刻まれるようにして斬られた。足、腕、横腹、地獄のような痛みだった
「ボス、そろそろヒーローどもがやってきます。」
他の隊員に呼び止められそいつの攻撃は止まった
「そうか、おまえら撤収だ」「恨むんじゃねえぞぼうず、いや、もう死んでるか」
そいつの声はそう言った。全身からくる痛みに苦しみながら俺は悔しかった、情けなかった、父と母が殺され家を無茶苦茶にされたのになにもできずに死んでいく自分が゜
おい 聞いてんのか お前、このままじゃ死ぬぞ
そんな声が体から聞こえた気がした
あいつらをこのままにしていいのか
そんなのだめにきまっている
なら俺に体を貸せ、どうせ死ぬならあいつら全員殺してやろうぜ
そうだな、なら、た、の、む
そして俺の意識は途切れた