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Kiss of Monster 02  作者: 奏路野仁
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068

宮田母は不参加。

「どうしても仕事の都合がつかなくて」

とずっと嘆いていた。

高速に入ってすぐのSAで朝食を済ませ

途中もう一度休憩を挟み高速を降り、しばらく走ると海岸線へ。

僕はこの景色を覚えている。

ちょうど一年前、僕はここで恋をした。

あの時の海の家は見当たらないが間違いない。

到着して荷物を降ろしていると柏木梢が

「キズナちょっといいかな。」

車内に呼ばれて乗り込む。他の皆は荷物を持って海の家へ。

何か大きな荷物でもあるの?

柏木梢は車のドアを締めた。

「脱げ。」

はい?

「上脱いで背中見せて。」

なんでまた。

言われるままそうすると

「あれ本当に脱いだ。」

ええ?

「あーこれくらいなら何とかなるな。」

何とかって

「ちょっと冷たいかも。」

僕の背中に何か塗った。

「あまりジロジロ見られたくないだろ?」

柏木梢は僕の背中の傷を見立たないようなクリームを塗ってくれている。

「次前向いて。腕まくって。」

「白いなぁ。女の子みたい。」

多分移植された部分だ。女性のだったのかも。

継ぎ目や傷の痕は完全には消えない。でも見立たない程度にはなった。

ちょっと泣きそうになった。

「キズナにはいつもお世話になっているからな。これくらいさせろ。」

お世話って何かしましたっけ?

「こうやって皆で海に来られるのもお前のお蔭なんだよ。」

どうして?

「今だから言うけどさ。」

「高校入学してすぐ隣のクラスに姫様達揃ってるの知って。」

「私達は本気で初日に転校考えたんだよ。」

「そしたら吸血鬼現れて、こりゃ一騒動あるなーって。」

実際は既に一騒動起きていたりする。

「少なくともナムコムの2人が大人しくしているとは思えなかった。」

「あの時、お前に声掛けたのって」

「どうやらあの吸血鬼とトモダチで結ちゃん達とも知り合いらしいぞって。」

「それならコイツを利用してやろうかって。」

「でも拉致って話し聞いたらお前何も知らないって言うし、しかも人の子だし。」

「ガッカリしてたらお前が私達の自己紹介にちっとも怖がらないで」

「挙げ句杏ちゃんが気に入ってトモダチになれとか言うからもう。」

「ついでに言っちゃうけど、私はずっとキズナを信用していなかったんだ。」

無理ないですよ。

「でも、あの会議の日。」

「恥ずかしくてずっと言えなかったけど、ずっとキチンとお礼を言いたかったんだ。」

彼女は僕の腕を強く握り直す。

「あの時助けてくれてありがとう。」

いやそんな。皆を助けたのってエリクと小室さんと南室さんで。僕なんて何も

「もうダメかもって時、キズナは自分を盾にしようとしただろ?」

「まだロクに話しもしたこと無いのに、コイツ何してんだって思ったよ。」

「あの時、震えながら私達を助けようとしたキズナのチッコイ背中に、私も杏ちゃんも椿ちゃんも惚れたんだ。」

「あの会議だって、私達がキズナのトモダチだから紹実ちゃんが呼んでくれたんだよ。」

「橘家の庇護を受けられたって皆して喜んでいたら、今度は姫ちゃんとトモダチになれって言い出して。」

「全部全部キズナのおかげなんだ。」

「私ね、今はキズナの事結構ほん」

ガシャーっと車のスライドドアが開く。

「何やってるんだよ荷物ギャーーーーッ。なななっ何だ何やってやがるっ。」

「ちっ」

「あーっ今お前舌打ちしなたっ。キズナ裸に剥いて何してんだよっ。」

「何だよ。背中の傷とか目立ったら可哀想だよなって言ったの杏ちゃんだろ。」

「いっ本人の前で言うなよっ。それに背中なら後ろ向きでイイだろっ。」

「腕にも塗ってあげてただけだよっ。」

「抱きつて背中に手ぇ回して塗るのか。何プレイだこの野郎っ。」

「聞けよ。プレイって何だよ。」

「あ?じやあ後ろから抱きついて塗ったのか。お前のそのたいそうご自慢のオッパイで塗りたくったのかっ。」

「あーもう。じゃあそう。それした。これから押し倒すつもりだったんだよ。」

「にゃんだとうっこの色欲蜘蛛女っ。キズナ気を付けろっそいつの毒牙で」

ガシャーっと反対側のスライドドアが開く

「着いたぞキズナっボクの水着姿をさあ見ろっギャーーーッキズナが蜘蛛女と化け猫に襲われてるっ。」

うん。似合ってる。去年のも良かったけど今回のもかわいい。

「いやーんもう本当の事言わないでー。」

「え?去年と違うとか覚えてるの?」

え?あの皆可愛かったので。

「てか椿は去年のもう飽きたのかよ。」

「飽きたって言うかさー。サイズがさー。キツくてさー。特に胸のあたりとかー。」

「なん、だと?」

「うそっ何で。何時の間に?何で黙ってるの?身体測定の時に言いなさいよ。」

「いやいやこずちゃんには及ばないよー。」

「じゃあ許す。」

「待てっ。梢には及ばないって事はそのつまり・・・」

「ニヤリ」

「裏切り者ーーーっ。」

海に宮田杏の叫びが響いた。


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