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勇者になりたい村人A  作者: ぱんどらの箱
2/5

二話で完結?そんなことは絶対させない!

……

…………

…………………え?もう始まってる?ウソッ?!

えー……コホンッ…

今日は私、見習い魔法使いのミィが本日ナレーションを務めさせていただきます!

では、手始めに前回のあらすじ?をサラッと思い出しましょう!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

私と腐れ縁の男の子?って年齢でも無いか……

村人ローグはいつものように過ごしていました。

ですが、その日はいつもと違いいきなり空が割れて魔物が現れました。

そして、その魔物の姿は他の村の人は見えてなくて“私達”しか見えないのです。

そしてなんとか、倒したら今度は脳内に響き渡る声

そして、私たちは選ばれてしまったのです。

“勇者”に………どう?ローグ……こんな感じ?

「………お前……下手くそだな」

「そ、そんなこと言わないでよ!私だって初めてなんだもん!16年生きてきたけどナレーションなんてすること無いでしょ?!」

「………前話の俺よりだいぶ酷い」

「馬鹿に言われたらおしまいよ!?」

『………異世界の扉は開いた。だから、入って?じゃないと、物語が一向に進まないし……』

脳内に響く声が呆れたようにそう呟く

「は、入るってどこに?」

入るにも何も入り口はどこにも見えていない。

『………忘れてた。いま、出したから』

脳内の声がそう言うと目の前に大きな扉が現れる

その扉から声の言う異世界へ繋がっているのだろう

恐る恐る、ミィは軽く押すように扉に手をかける

すると、扉が上に上がっていった

広がるんじゃなくて上にガラガラガラッて…

『では、勇者と魔法使いに神の御加護があらんことを』

そう言い、声はしなくなった。

って………え?それだけ?それだけなの!?

「………ず、随分適当な設定なんだな…この世界……」

「……うん、なんて言うか……絶対にこれ、途中で飽きられるパターンよね…」

「……い、行くか?」

躊躇するローグ。

二話にして絶望感を隠しきれないミィ。

そんな二人を無理やり異世界へと扉は吸い込んだ

「ぜ、絶対にこれ、適当に作ってるよね!?」

文句を言いながら異世界へと落とされるローグとミィ

そして、二人が落とされた世界は一面モノクロの世界だった。

「………え?白と黒しかない……世界?」

突然の空から落ちてきた二人にその村に住んでいるみんなは集まる

「………カラフル村……え?どこが!?」

二人が落ちた村はカラフル村だった

そして、呆然としているローグにこの村の村長が話しかける

「………お主らは…」

「べ、別の次元から来ましたローグです!勇者目指してます!変な声に導かれてここに来ました!」

前に、ローグがすべて話した。

やっぱり馬鹿……

「………勇者様なのか…?」

「は、はい!俺、勇者です!」

アンタは只の農夫でしょ?!

「なら、勇者様にお願いがございます…この村に住む村人みんな“色”を抜かれたのじゃ…」

「え?色を!?誰にですか?」

「魔王じゃ」

「「え!?」」

村長から出た話はいきなり物語の終わりを告げるものだった

しかも、その魔王はすぐ隣の街にいるらしい。

早すぎる、この展開…

そして………

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「……隣町来ちゃったね…」

「ま、魔王って…人間なのか?」

隣町まで徒歩で1時間もかからなかった。

むしろ、なんで隣町にいるの。魔王…。

「ま、魔王じゃぁーーーー!」

「魔王が現れたゾォーーーー!」

隣町に着いて早々、町中から悲鳴が聞こえる。

何これ……二話で完結?

「………魔王…出たみたいよ」

「待って!これ、Lv1の勇者がラスボス挑んでいいの?!初期装備すら無いし王国にすら行ってないし…え?え?ミィ、倒す自信ある?」

「無理よ!!!!!まだ二話目よ!?レベリングおかしいんじゃない!?」

二人が慌てていると町中から響いていた悲鳴が突如止んだ。

「ま、魔王を倒してくれたぞぉぉおおお!」

魔王はいつの間にか倒された。

それも、二話目で。早すぎるわよ!

アッサリと倒された魔王。

そして、魔王を倒したと言う声を聞いて呆然とするローグとミィ。

二人の旅は二話目にして見事に完結。





















させるわけない。

まだ二話目。まだ始まって二話目。終わるには早すぎる。

二人が呆然としていると、一人の男がやって来た。

そして、二人を見るなりその男は

「Is your this world inhabitants?」

……………なんて?なんて言ってるの?それに何でいきなり英語?

そして、男は続ける

「Satan has been defeated」

……………やっぱり分からない。

ローグをふと見ると硬直している。

多分、ローグなりに無い頭をフル回転させたからである

ちなみに皆さんには特別に日本語版を

男はこう言っています

「あなたはこの世界の住人ですか?」

「魔王は倒されました」と…

勇者と勘違いして話しかけて来た男はどこかに去って行った

そもそも脳内の声も勇者様って言ってた気がする

ただの村人なのに……

でも、本当に勇者に選ばれてるなら魔王を倒せるのは勇者だけだよね……?え?違う?

戸惑っている二人に元いた世界の時と同じように脳内に声が響き渡る

『すまない……。二人を送るべき場所を間違えてしまった…。この世界は“勇者を必要としない魔王の世界”だったよ…』

「ゆ、勇者のいらない世界?」

『そう。ここの魔王はとても弱く人間に支配されている。この世界にはだから勇者が必要ない。』

…………あれ?なら色を抜かれてた人達は?

魔王倒せるなら自分たちで倒せばいいはずなのに何で頼んで来たの?!

『最初の村の人たちはいい感じに合わせてくれたみたいだ。しかし、君達二人はこの世界ではなく色んな次元に存在する魔王を倒してもらいたい』

…………話が急に重いものへと変わった。

『君達は選ばれた。そして、望めば力さえも手に入れるだろう。とりあえず、扉出すからそこから始めたことにして!』

「あ、相変わらず適当だな!?そこだけ!」

「……最初からそう言いなさいよ」

二人が呆れていると目の前に扉が出現した

今回はまともなものであってください。

「あ、開けるよ…?」

そう言い、ミィが扉に手をかける

すると、開いたその扉の向こう側が現れた

「………こ、ここから本当の冒険が始まるのか…」

ローグがそう言いミィと二人足を踏み込むと扉は消え代わりに大自然の中へと放り込まれた

そして、空を見上げるとドラゴンが悠々と飛んでいた

この世界がどうやら本当に行かなければならない所だったらしい。

そして、二人のすぐ傍で戦乱が開かれた音がした

この世界は、戦国の世界だった。

見ると、魔物と人間がお互いに殺しあっていた

「……ここが勇者を必要とする世界。

そして、俺たちが倒さないといけない魔王がいる世界…」

「………私達二人で勝てるのかしら…魔王に」

二人の本当の物語はここから始まる…

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