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「やっぱり君って優しいよね」

 今回のこれジハ第三話はネオ・ジハード回。神理バトルがあると言ったな? ……あれ嘘です。ごめんなさい。ちなみに今回色々とキャラの名前が出てきますがモブだったり当面出番がなかったりする人達なので特に名前を覚える必要はありません。適当に流してやってください。P.S.ナルナーク・フォン・アシュトレイと書くと高確率でナルナーク・フォン・亜種トレイと変換される件について。亜種ってなんだ亜種って。



 ――五月十五日(月) PM3:58 多目的ホール C棟


「いよいよだね理くん」

 いざなぎ学校高等部における通常授業を終えた緋条ひじょうことわり結城ゆうきリアは多目的ホールの控え室に腰を落ち着けている。神理の識徒育成学校内で新宗教聖戦ネオ・ジハードが行われるとき大体が教師監修の元で無駄に広い多目的ホールや運動場で執り行われる。理とナルナーク・フォン・アシュトレイとのネオ・ジハードであっても例外ではない。尤も、過去には何故か水の入ってない真冬の屋外プール上で開催されたこともあったそうだが。


 いざなぎ学校内でネオ・ジハードが執り行われるのには主に二つの理由がある。一つは神理を行使したネオ・ジハードに一般人を巻き込まないためである。神理の力は非常に強力で凶悪な代物だ。学校外でネオ・ジハードを行えば神理に対して無知な一般人が為す術もなく殺されてしまう可能性が十分にあり得る以上、人殺しをしないことを前提とするネオ・ジハードが神理の識徒育成学校内で開催されるのは当然の帰結と言えよう。もう一つはここ、神理の識徒育成学校日本支部でのネオ・ジハードがネオ・ジハード参加者の生命の保障をしているためである。今現在、神理の識徒育成学校日本支部『いざなぎ』には神理の結界が二重に張られている。生徒達のほとんどに一切姿を現さない謎のいざなぎ学校学園長、メルリル・フィルシーのオリジナル『神理』――『再構成』といざなぎ学校高等部生徒副会長、灰吹はいぶき千尋ちひろのオリジナル『神術』――『絶対防壁』の結界だ。この二重の結界内であれば例え死者が発生しても即座に『再構成』――つまり生き返ることができる。さらにどれだけ威力の高い神理を発動しても『絶対防壁』が建物の倒壊を防いでくれる。建物に傷一つ与えずに保っててくれる。この二重の結界の布陣は安全にネオ・ジハードを開催するのに打ってつけなのだ。尤も、『神理』たる『再構成』とは違って『絶対防壁』は『神術』なので注いだ神力によって衝撃から建物を守護する回数が増減するのだが。『絶対防壁』は建物を無限に守護してくれるわけではないのである。


「うん。やるだけのことはやったし後は当たって砕けろだね」

「上手く事が運べばいいんだけれど」

「ナルナークの性格は把握したし対策も練ったから大丈夫だと思うけど……どうだろう?」

 理は「負けるつもりはないけどね」と立ち上がる。ここ一週間のリア先生監修の特訓は理に3つの『術式』をマスターさせるまでに至った。リア曰く、威力に乏しい『術式』とはいえたった一週間で3つも使えるようになることは実はかなり凄いことらしい。リアには言わなかったのだが理にはどこか『術式』への既視感があった。初見にも関わらず遠い昔に同じような『術式』を見たような気がするのだ。不可解な事態に「うん?」と内心首を傾げた理。しかし。ナルナークとのネオ・ジハードの時が刻一刻と差し迫る中、さしたる苦労なしに『術式』をマスターできるのは非常にありがたいと自身の謎部分については考えない方針にしたのだ。


 結果、今日までに手に入れた理の手札は『術式』3つに打倒ナルナークのための秘策1つ。既存の『術式』を完全にマスターし『神術』も約5割を習得済みで『神術』――【契約】を筆頭に様々なオリジナル神理を駆使してくるであろうナルナーク相手では心もとないにも程があるのだがここで引くわけにはいかないと理は自身の覚悟をさらに強固なものにする。唯我独尊教は己の定めたルールのみに従い絶対的な自由を尊重する個人宗教だ。己の意思を貫き通すことを是とする絶滅危惧宗教だ。嫌がる女生徒を無理にハーレムの一員に入れようとするナルナークを許せないと真に思った以上、理は自身の気持ちをどこまでも貫き通す必要がある。唯我独尊教広告代表としてそのあり方を示す必要がある。勝利をもぎ取る必要がある。

 しかも例え敗北することになっても前述の通りいざなぎ学校内には『再構成』の結界が組まれている。死んでも生き返るとあれば何を恐れることがあるだろうか? 引き返す理由などもはや理には存在しなかった。


「そろそろ行こうか。時間だ」

「うん。行こう」

 二人は互いに見つめあい一つ頷く。理とリア。出会ってから僅か一週間とは思えないほどに二人の関係は親密なものとなっている。互いがそれぞれ双方を信頼していることが二人を取り巻く雰囲気からよくわかる。かくして二人は戦場へと歩を進めるのであった――



 ◇◇◇



――五月十五日(月) PM3:58 多目的ホール C棟 放送席


『さーて始まりました! 双方の掲げるネオ宗教の意地とプライドを賭けたネオ・ジハード! 解説はイベント事をこよなく愛するいざなぎ学校高等部放送部のミーハー系美少女、高橋琴音ことねと――』

『野次馬系美少女、高橋鈴音すずねでお送りしまーす☆』

『そーしーてー! な、なな、何と! 今回はゲストとして超大物が来ちゃってるぜよ~! 我がいざなぎ学校高等部のトップ、生徒会長の華仙燕香かせんえんかさんです! ささ、生徒会長。コメントお願いします!』

『Zzz』

『……あり? 寝てる?』

『むぃ……もぉー食べられないよぉ』

『寝ちゃってますね。寝言かわいい♡ 流石は癒し系生徒会長。格が違いますねぇ☆』

『全くだよ。さっきあたしのこと美少女だって言ったのがおこがましく感じるレベルの美少女……うがー! 負けたぁぁぁああああああ!』

『お姉ちゃん。とりあえず進行しませんか?』

『あ、うん、そうだね。ごめんね脱線して。それじゃあおねむな生徒会長はさておき、早速ネオ・ジハードに参加するネオ宗教を紹介しましょう! 今回のネオ・ジハードは新興個人宗教同士の熱き聖戦だぜぃ! 赤コーナーはいざなぎ学校高等部一年六組、ナルナーク・フォン・アシュトレイ率いるハーレム……じゃなかった、恋愛真教! 数々のオリジナル神理の術式を構築し半年前に恋愛真教を設立したエロガキ……じゃなかった、天才児が果たして何をしてくれるのか!? 必・見・です! ね~』

『ね~☆』

『Zzz』

『対するは青コーナー、いざなぎ学校高等部一年五組、緋条理率いる唯我独尊教! いかにも自己中オーラ漂う宗教を率いるのは彗星のごとく現れた転入生! 話したら洗脳される、目を合わせたら洗脳される、半径1メートル以内に近づいたら洗脳されると話題沸騰中の彼が果たして何をやらかしてくれるのか!? 楽しみです! ね~』

『ね~☆』

『Zzz』

『ところでお姉ちゃん』

『ん? なになに?』

『どうして赤コーナーと青コーナーなの? 登場口、赤と青で染められてないよ?』

『そんなの気分の問題に決まってるじゃないか!』

『おおー☆』

『Zzz』

『ではでは! 4時になったことだし、早速登場してもらいましょう! いでよ! 熱き神理の識徒諸君!』



 ◇◇◇



 ――五月十五日(月) PM4:00 多目的ホール C棟


「おぅ……」

 熱気に包まれている多目的ホールに足を踏み入れた理は想定外極まりないほどの会場の盛り上がりように言葉を失っていた。ネオ・ジハードは基本的に私闘に分類される行為だがネオ・ジハードの観戦は認められている。毎年夏と冬に公式のネオ・ジハードが開催されるぐらいだから当然と言えよう。しかし。リアから事前に聞いた話だと個人宗教VS.個人宗教のマイナー宗教同士のネオ・ジハードは人気がないそうだ。知名度も参加人数も多い『セイントキリスト教』や『ディヴァインイスラム教』といったポピュラー宗教同士のネオ・ジハードと違って個人宗教は数が多い上に知名度が驚くほどにない。いざなぎ学校高等部生徒会長、華仙燕香が属しており最近信者を増やしている『浄土真宗曲解組~無気力惰眠教~』は別らしいが。


 リアの話から理は今回のネオ・ジハードにはあまり人は集まらないのではないかと思っていた。ナルナーク率いる恋愛真教を倒して唯我独尊教の知名度を跳ね上げるという試みは成立しないだろうと肩を落としていた。だが。理は大きな誤算をしていた。悪い評価とは概して人々の間を瞬く間に伝染していくものだ。元々美少女を虜にしてハーレムを形成していると評判が悪く男女ともに敬遠されている恋愛真教。自己紹介時に生徒達の洗脳を高らかに宣言した転入生が属するいかにも関わりたくないとの第一印象を与える唯我独尊教。とても好感を持てそうにない二つの個人宗教はすでに悪い意味で有名になっていたのだ。生徒諸君がネオ・ジハードの勝敗に興味を持つのも当然だ。さらに神理の識徒育成学校は一学年が全26組で構成されている超絶マンモス校でありさらに小等部から大学部まで一貫されている。個人宗教同士のネオ・ジハードにあまり人気がなくとも興味を持った少数派の物好きだけで軽く千人もの生徒が集まっても何らおかしくはないのである。


 とはいえいざなぎ学校は前述の通り超絶マンモス校。5つある多目的ホールはそれぞれ5万人が収容できるようになっているため会場はスカスカになるはずだ。にも関わらず多目的ホールが熱気にひしめいているのは一重に観戦者の興奮を煽ろうとこれでもかとけたたましく鳴り響く実況中継の影響が大きい。


「ククッ、来たか」

 場の空気に呑まれる理の背中をリアが押す形で二人は多目的ホールの中央にたどり着く。すると眼前から緑髪碧眼のナルナークが颯爽と姿を現す。両腕にはそれぞれナルナークハーレムの一員を侍らせさらに背後にも十数人もの女生徒達を引き連れている。制服から下は小学生から上は大学生まで幅広い女子をハーレム陣に引き入れているのが分かる。ロリ属性からお姉さん属性まで守備範囲の広さがナルナークの特徴のようだ。


「一週間もあったんだ。テメエの勝利が絶望的なのはさすがに理解しただろ? それでもテメエはここにやって来た。そこは素直に賞賛してやろう」

「まぁ僕にも唯我独尊教広告代表の意地とプライドがあるからね。それに負けるつもりなんてないし」

 自身のネオ・ジハード勝利を信じて疑わず上から目線で語りかけるナルナーク。「そうか」と神術≫≫≫【契約】により理の右手の甲に刻まれた紋章を解除し不敵に笑うナルナークの目を盗んで理はリアに目で合図を送る。事前に取り決めた秘策のための合図である。理のアイコンタクトを受け取ったリアは人知れず理の言葉を一言一句漏らさぬように記憶し始める。今ここにおいて理考案の秘策は人知れず発動した。問題は眼前のナルナークやハーレム陣が理&リアの意図に感づくかどうかである。


「ところで……それは何だ?」

 既に理考案の秘策が発動されているとはつゆ知らず、ナルナークはゆっくりと理の隣を指さす。理の傍らには熊がいた。全身を白とクリーム色とでコーティングされた全長190cm級の所詮白熊だ。無論着ぐるみである。白熊の顔が子供向けに可愛く形作られていることからも明らかである。ちなみに中にいるのはリアだ。女教師のコスプレをしてみたり熊の着ぐるみを装着してみたりとリアはそういった類いの嗜好を好む傾向にあるようだ。もしかしたら厨二病疑惑もここから発生したものなのかもしれない。


「ん? 何って、モキュミの森のモキュマさんだよ。知らないの?」

「いや知らねえよ! 何なんだよそいつ!?」

「人に指さすなんて失礼だよ」

「モキューミュ」

「ほら。モキュマさんもよろしくお願いしますわって言ってるよ?」

「わかるか! んな謎言語! でもってまさかのお嬢様口調かよ!?」

 術式≫≫≫【変声】で着ぐるみに自動音声変換機能を設置したことでリアの言葉が全てドスの利いたモキュマ語に言い換えられる中、理はさも当然のようにモキュマ語を理解してナルナークに伝える。華麗にステップを刻むリア扮する白熊の着ぐるみに凝視していたナルナークは咳払いとともに「まぁいい」と佇まいを正す。理のリズムに乗せられている現状をよしとしないが故の行動だろう。


「で、ルールはどうする? テメエが決めろ」

「え? いいの? 僕が決めて?」

「ああ構わない。神理を行使して戦うのが前提なら何でもいいぞ」

「それじゃあお言葉に甘えて。う~ん。そうだなぁ……じゃあ僕と君とで一対一で戦わない? 勝利条件は相手を気絶させた方ってことでさ。あぁ時間は勿論無制限ね」

「いいのか無制限で? 時間制限があればタイムアップで引き分けに持ち込めるかもしれねえぞ?」

「引き分けなんかじゃ意味がないしね。僕は唯我独尊教の更なる繁栄のためにここにいる。君程度に勝てないようなら素直に唯我独尊教の看板を下ろした方がいい」

「クククッ……言ってくれるじゃねえか。いい機会だ。公衆の面前で徹底的に潰してやるよ。俺より劣る奴が俺のやり方に反発したらどうなるか思い知らせてやる」

 ナルナークは凶悪な笑みを貼り付けて理をなぶるように見つめる。対する理は平然と見つめ返している。そろそろネオ・ジハードが始まる頃合いだと予測した実況者二人が場の雰囲気をさらに盛り上げる中で理は全く場違いなことを考えていた。


「やっぱり君って優しいよね」

「……は?」

『……え?』

 理がここまでのナルナークとのやり取りから抱いたナルナークへの印象を口にしたとき、場の空気が凍り付いた。頬をポリポリと掻く理以外誰も動かない。ナルナークを知る者の彼に対して抱く感情は主に二つある。一つは彼が好きで好きで仕方ないといった恋慕の感情、もう一つはうざったいといった彼を嫌悪する負の感情だ。前者が彼のハーレム勢の感情で後者がそれ以外の感情だということは言うまでもないだろう。つまり彼を優しい人などと認識する者は皆無なのである。彼のハーレム勢でさえそのほとんどは彼の見目麗しい外見だったり彼の出自だったりの影響で彼に好意を寄せているのだから。故に理の言葉が理解できないと人々が固まるのも無理もないだろう。「ふ、ふふふッ、これだから君といるのは面白い」とリアが笑ったことで周囲は硬直から解放される。勿論リアは着ぐるみを着ているので「モキュクルキュ~」とモキュマ語に変換されていたのだが。

 

「お、おいおい。どこをどう考えたらこの俺にんな評価下せんだよ。頭おかしいんじゃねえのか?」

「いやだってさ、本気で僕を潰す気ならあの日さっさとネオ・ジハードを開始すればよかったはずだよね? 一週間前の僕は神理やネオ・ジハードのことなんて全然知らなかったもん。でも君は僕に一週間の猶予をくれた」

「それは多目的ホールの使用許可が取れないだろうと推測したから――」

「それにネオ・ジハードのルール決めを僕に譲ってくれた。君なら僕が無知なのをいいことに僕に限りなく不利なルールを突きつけることだって簡単なはずなのに」

「それはテメエに言い逃れをさせないために――」

「しかも僕が有利になるように時間制限の提案までしてくれた」

「それはワンサイドゲームになったらつまんねえから――」

「やっぱり君は優しいよ。表向きはわがままで自己中心的に見えるけどね。尤も、嫌がる女生徒に手を出したことは見過ごせないけどさ。そんな人間味あふれる君に親しみをこめて僕はこれから君を『ツンデレさん』と呼ぶことにするよ。改めてよろしく、ツンデレさん」

「人の話を聞けええええええええええ! つーか何だ『ツンデレさん』って!? ふざけてんのか!? ふざけてんだろ! 百万歩譲ってまだマシな呼び方があるだろーがッ!?」

「えー。ツンデレさんはツンデレさんでしょ? 宇宙が創生されるその時から決められていた不変の真理に反発するのはどうかと思うよ」

「決められてねえよ! ふざけんな!!」

『おおーと! ななな何と! 理選手、ナルナーク選手をツンデレさん呼ばわりです! しかもナルナーク選手の拒否にも関わらず頑としてツンデレさんと呼び続けるつもりの模様! これはネオ・ジハード開始前から何ともカオスな展開になってきましたねぇ、鈴音さん』

『言われてみれば確かにナルナーク選手にはツンデレの部分ありますよね。図星をつかれたら声を荒らげる所とか☆ べ、別にあんたの為に色々優遇したんじゃないんだからね! あたしがあんたを完膚なきまでに叩き潰すためにあくまで仕方なくやっただけなんだからね! 勘違いしないでよね! との副音声が今にも聞こえるかのようです☆』

『Zzz』

『それじゃあここからはナルナーク選手を愛と勇気と親しみと慈愛を込めてツンデレさんと呼びましょうか! 面白くなりそうだし!』

「うるせえええええええええ! 黙れ実況! 八つ裂きにするぞ!」

 ナルナークへと手を差し出したまま首を傾げる理。ナルナーク=ツンデレさんの法則が確立された理にとってナルナークのツンデレ否定は不可解な言動に思われるようだ。尤も、ああこれがツンなのかとすぐに納得することになるのだが。

 これは面白いことになってきたと実況者の女子二人も理に追随する。謎の熊の着ぐるみに始まり理や実況のツンデレ認定についにブチ切れたナルナーク。両腕に侍らせた美少女達がビクッと体を震わせるのを気にも留めずに怒声をあげるも実況者二人は『きゃーこわーい』『こわーい☆』と棒読みで返すのみ。加えて観客達もナルナークを生暖かい目で見つめ始めている。なめられている。完全になめられている。ナルナークは怒りの矛先を全ての元凶たる理に向けることにした。


「こ、この俺を言葉だけでここまで貶めるとは……ク、クク……クククッ。よっぽど死にてえらしいなぁ、緋条理!」

「いや死にたくないよ。いくら復活するからって痛いのはいやじゃん。あと怖いし」

「テメエの都合なんか知るかあああ! テメエは俺が殺す! 何度でも殺してやらあああああああ!!」

 怒髪天を衝く状態のナルナークはハーレム勢を下がらせると血走った眼で理に襲い掛かる。気絶させなければ合法的に理をズタボロにできる。ナルナークの目的は理を公開処刑すること一点のみと化していた。気に入った女生徒を自分のものにするだとか自身に歯向かった唯我独尊教の看板を下ろさせるだとかいった目的はとっくに忘れ去られている。かくして理VS.ナルナークとのネオ・ジハードもとい一騎打ちの火蓋が切って落とされるのであった――


 モキュマさん「モキュミュマ~(次回もよろしくね~)」

 ということでこれジハ第三話終了。……おかしいな。今回で理VS.ナルナークとの神理バトルの決着がつくはずだったのにナルナークのツンデレ認定だけで終わってしまいました。じ、次回こそは神理バトルを描写してみせます!



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