始まりⅠ
-一章 始まりの鐘-
ここは・・・どこであろうか・・・
俺は、誰なのであろうか・・・
俺は、何がために生きているのだろうか・・・
そもそも、感情とは何なのであろうか・・・
心とは、何なのであろうか・・・
人が恐怖するものとは、なんなのだろうか
人とは、何なのだろうか・・・
魂とは何なのだろうか・・・
そんな疑問が常に頭の中を駆け巡っている・・・
しかし
なんの感情もない・・・
*
時は、西暦2125年
終焉の鴉を封じてから5年の月日が経った
日本では、銃刀法がなくなり、
武器の所持及びしようが認められることとなり、天皇制も廃止された
そして、政府によって生み出されたネットワークシステムである、
仮想指導者「ゴッド・マザー」により統治されることとなっていた
「ゴッド・マザー」の命は絶対厳守であり、
破れば、存在を消されるか、逃亡するかなのだが・・・
現時点での逃亡者数は、0人
逃亡者数など存在しない
この世に完全な政府など存在するであろうか・・・?
否
存在するはずがない
ならば何故逃亡者が出ないのか
その理由は、「時の番人」が存在しているからであろう
彼らは闇に生まれ、
闇をついばみ、血一滴も残さず、存在を消し去る存在
目的を達成するためには、
手段を選ばないほどの冷酷非道の存在として、人々に恐れられている
しかし、いまだ、一般人で見たことがあるというものは存在しない
いや、見たことがあるもので生きているものなど存在しない
なぜなら、彼らは、選ばれし鴉の申し子なのだから
*
ここは、未来都市新東京の中枢にある、秘密警察P.T.本部
2125年5月3日ゴールデンウィークの始まりである
P.T.にとっても、年内に何回かの休養日の始まりであるが、
この日は、違った
カツン、カツン、カツン・・・
広く長い廊下に、ヒールの音が鳴り響く
そのヒールの主は、黒いスーツに、金色の時計、金のネックレスをつけ、挑発の黒髪を後
ろで結い、封筒を脇に抱え、足早に歩いていた
そう、この女性こそが、秘密警察P.T.本部最高司令官である流川深朱だ
彼女が動くとき、それは、「時の番人」が動くとき
そして、始まりの鐘が廊下中に鳴り響く
-一章 始まりの鐘- 終
どーも^^
今回は、時間の都合上、ここまでしか書けませんでした・・・
今度は、もうちょい長めに書こうと思います!!