セミテリオの仲間たち 番外編部2 望の生物体験、絵日記より
望四歳(金魚編)
さむくなってきて、おふろであたたまるとなんかうれしくなりました。きんぎょさんのすいそうにゆびをつっこんだら、つめたいみずでした。つめたいとさむいかなとおもったので、ぽっとのおゆを、いっしょうけんめいはこんで、すいそうにいれました。きんぎょさんたちは、きもちよくなったみたいで、うかんでいました。
望五歳(ハムスター編)
ハムスターのあかねちゃんがくさいので、おふろにいれてきれいにしようとおもいました。おかぁさんもおとうさんもおじいちゃんもいなくて、おばあちゃんはおひるねしていたので、わたしひとりでおふろばのみずいろのおけにハムスターをいれました。あかねちゃんはいっしょうけんめいおよいでいました。わたしはしゃんぷーをつけてあかねちゃんをあらいました。あかねちゃんがしずんじゃいました。おけからだしてもうごきません。ひゃくじゅうきゅうばんにでんわしました。あかねちゃんがおふろばでしんじゃっているかもしれないのといいました。あかねちゃんはだれときかれたので、わたしのいもうとですってこたえました。わたしのなまえととしをきかれたので、のぞみですっていいました。おとうさんかおかあさんかいるかきかれたので、でかけているとこたえました。じゅうしょはいえるかなといわれたので、いいました。ぴーぽーぴーぽーがやってきました。ちょうどおとうさんとおかあさんがかえってきました。おばあちゃんもぴーぽーぴーぽーでひるねからおきてきました。あかねちゃんはいきかえりませんでした。
望六歳(ザリガニ編)
先生、あのね、おととい、ともちゃんのぐんまのおばあちゃんのお家のちかくの畑ののうぎょーようすいろでスルメでザリガニをたくさんつりました。とっきゅうにのって家にかえってきてから、バケツのままベランダにおいておきました。きょう、学校のプールからかえってきたら、バケツの中の水があつくなって、ザリガニがみんなしんでいました。お母さんに、ジェノサイドといわれました。ジェノサイドってなにか、お母さんはおしえてくれませんでした。
望七歳(キアゲハ編)
先生、あのね、のげ山のおじいちゃんの家のプランターのパセリについていたよう虫を7ひきもらってきました。ずかんでしらべたらキアゲハのよう虫でした。やおやさんからパセリをかってきて、きりふきで水をかけて。そういうときやうんちのそうじをするときには、オレンジいろのつのを出して、そうするとアップルジュースみたいなにおいがします。大きいよう虫は大きいうんちをします。1ばん大きいのが女王さまです。つぎに大きいのがぼうけんかです。でも、ほかの5ひきはどうしてかわからないけれど、しんでしまいました。女王さまとぼうけんかだけが、パセリの太いくきにななめにくっついてサナギになりました。さなぎがちょうになったら、プランターにパセリのたねをまいて、すこしめが出てきているので、女王さまにたまごをうんでもらって、こんどはよう虫が10ひきぐらいほしいとおもっていました。それでね、きのうのあさ、女王さまさなぎがもぞもぞしはじめました。じっと見ていました。ぜんしんがからから出て、でもはねがまだひらかないで、パセリの太いくきにつかまっていました。そっとゆびをだしたら、ゆびにうつってきました。うれしくてゆびにつけたままでいました。はねはとちゅうまでひらいていました。コットンにさとう水をしみこませたのを口のちかくにもっていくと、ストローみたいにすっていました。きのうのよる、キアゲハははねがひらききらないままうごかなくなってしまいました。いちどもとべないまま。でもてんごくまでとべたのだったらいいな。パセリのプランターにうめました。てんごくでパセリをたべているかな。
望八歳(トンボ編)
マックのおさんぽについて行きました。川のほうに赤トンボがたくさんいました。二ひきつながっているトンボもたくさんいました。もっとたくさんつながって、大きなトンボの形になったら、スイミーみたいに、大きな鳥がこわがるのかもしれない、と思いました。
望八歳(イヌ編)
私がうまれる前からいるマックがしにました。フィラリアという、お外でかわれている犬がかかりやすい病気。かにさされるとかの中にいるフィラリアが犬の心ぞうの近くに行くので、犬がだんだん苦しくなるびょう気だそうです。歩くのがつらそうだったけれど、シェパードなら8才でもとしよりだからだと思っていました。じゅう医さんにつれて行って、2度目のちゅうしゃがきのうでした。大きい犬は早じにするし、大きい犬はお外でかうし、もういやです。お兄ちゃんだったのに。
第7話、セミテリオから犬にも乗ってに登場する望。
番外編部1の続きでした。番外編部3に続きます。
お読み頂きありがとうございました。 霊園セミテリオの気の世界を、お楽しみ頂けましたなら幸いです。
お読みになられたあなたと、書き手の私が共に生きておりましたら、再来週水曜日に再会いたしませう。