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あざといと噂のご令嬢の今度の標的は冷酷と噂の辺境伯  作者: はるくうきなこ


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19/32

19復讐を受けてもらうわ(2)(レーラ)


 私はエークランド辺境伯が隣国への通行許可証が発行できることをソールズ様に教えた。

 それがあればメルリア国に密造酒を売ることが出来る。

 メルリア国は酒の販売を国が管理しているので酒が自由に買えない。だから密造酒を持ち込めればいくらでも売れることは確実だった。

 それもガレクシア国の売値よりもっと高い値段で。

 思った通りソールズ様はルシアに結婚を申し込んだ。

 彼女も一度結婚に失敗している。これを逃せば二度とチャンスはないと思ったのだろう。

 最初はロベルトとの話し合いで通行許可証を手に入れるつもりだった。

 私は余計なことをせずロドミール伯爵の様子を見守った。

 だが、ロベルトは女には適当なくせに通行許可証の発行には慎重だった。

 何よ能無しのくせに!

 さっさと仕事をすればいいのに。もぉ!


 私はソールズ様にルシアを利用してロベルトを脅すように持ち掛けた。

 ソールズ様もルシアの利用価値はそれくらいとしか思ってはいない。妻としての利用価値はエークランド辺境伯の発行する通行許可証だけ。

 ソールズ様はすぐに話に乗った。

 なのに、ロベルトはまだぐずぐずしている。

 私は我慢できなくなってロベルトの所に行った。

 ”早く通行許可証を発行しないとルシアの命の保証はないわよ”と脅してやった。

 そしたらルシアに合わせろですって?

 図々しいと思ったがいいことを思いついた。

 ロドミール伯爵には愛人という地位は危ういから財産を分けて欲しいと頼んであり証書も書かせてある。

 そしてロベルトにはずいぶん悔しい思いをさせられた。

 いつかは仕返ししたかった。

 もしやチャンスでは?

 脳内に浮かび上がったふたりを貶める策略。

 ルシアの所にふたりを行かせて鉢合わせをさせればロベルトは怒ってロドミール伯爵に危害を加えるだろう。

 何しろあいつらには事前にルシアを可愛がってやってと言ってある。

 そして騒ぎになって監察局が出て来る。

 ロベルトはロドミール伯爵を害した罪に問われる。

 ルシアは辱めを受けてそれを皆に知られる。ルシアも辛い思いをするがロベルトも苦しい思いをするだろう。

 ロドミール伯爵はルシアを監禁してエークランド辺境伯を脅した罪と密輸未遂で捕まり下手をすれば爵位剥奪もあり得る。

 私はさっさと財産の一部を監禁して逃げればいい。

 これって最高のアイディアじゃない!


 私は意気揚々とソールズ様にロベルトが取引に応じるがルシアの引き渡しが条件だと伝えロベルトにはルシアの居場所を取引場所にすると伝えた。

 もちろん私はうまくやるつもり。







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