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前回のまとめ
赤い糸が見える超能力を持つ男子高校生
運命の出会いに期待して、新たな学校生活へ
今日から高校に入学し新しい生活が始まる
同じ高校に通う事になった親友を待ちながら家の前で時間をつぶしている
こないだネットで見た調査によると結婚相手との出会いの場の1割が学校とのこと
『ちなみに出合いの場1位は身近な人からの紹介、2位は職場、仕事関係だそう』
もしかしたら学校で運命の相手と出会うかもしれない
彼女がいたらこんなシチュエーションだったり、あんなイベントだったりしてみたいと妄想ばかり膨らんでしまう
そんな妄想ばかりしていたら声をかけられた
「おはよう、待たせたね」
声のヌシは親友の睦村 織だ
幼稚園から一緒で高校も同じになった
織とはずっと一緒だったのもあり何でも話せる間柄だ
もちろん超能力の事も話してある
両親やじいちゃん以外でこの事をしっかり聞いてくれて超能力を信じてくれたのは織だけだった
幼少の頃にテレビに映る有名人の誰と誰が繋がってて付き合ってるんだとか、逆にカップルなのに繋がってなくてやっぱり別れたとかもいろいろと話した
「親同士は後から来るみたいだから、オレ達先に行ってようぜ」
織に促されて2人で高校に向かう
高校までは歩いて行っても20分ぐらいの距離にある
「つむぐ、朝から1人でニヤニヤしてたけどなんか考えてたろ?」
妄想してたのが顔に出ていたところを見られて気恥かしいが悟られないように言葉を返す
「いや、これからの高校生活楽しみだなって思ってただけだよ。新しい出会いとかあるかもしれないじゃん?」
「運命の赤い糸ってやつか。良い相手に巡り合えるといいな」
こうやって馬鹿にせず聞いてくれるいいヤツである
「そういえば、、、」
織が何かを思い出したように話し出す
「中学の時に有名だったお嬢様いるじゃん?大会とかでいつも上位にいた娘覚えてるか?」
「ああ。応募したコンテストとかが被ってて、オレよりいつもちょっと良い賞もらってた娘な」
「そうそう。たしか縁野さんだったか?あの娘もうちらと高校同じらしいぜ」
織の親父さんが仕事の関係で付き合いある人との世間話で聞いたらしい
中学時代、常に自分より良い結果を残す女の子がいた
学校は違ったし顔も知らないが何度も自分の絵より高い位置にある彼女の絵を見て名前だけは覚えている
「たしかお嬢様な娘がなんで同じ高校に?」
「さあ? 噂だと美術の先生が有名らしくて師事したいかららしいよ」
「まあ、もうこの歳で将来の相手とか決まってるらしいんだって。お前の運命の相手にはならなくて残念だな」
「別に会った事もない相手に残念とかねーよ」
「それもそうか」
2人で話しながら進んで行くと道の先に通う高校が見えてきた
登場人物紹介
赤井 紡
赤い糸が見える超能力を持つ高校生
デートに憧れあるが実践したことが無いので妄想ばかり膨らんでいる
睦村 織
紡とは幼い頃からの親友
真面目で優しくイケメン
縁野さん
会った事は無いが絵のコンテストでいつも良い結果を残してた人
お嬢様らしい