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シトワイヤン  作者: かめ屋吉兵衛
一 はじまり
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 会えば分かるとは外見の事だった。

 どうして映画に出て来る様なやくざの大親分が、華奢で素敵な美女の父親なのか納得が行かない。

 それでも、落ち着いて観察させて頂くと僅かだが似てる所が有る様な気がしてくる、清香の父親だという情報が無かったら全く気付かないレベルでは有るが。

 その大親分は、俺達を威圧するでなく、会社を経営していることなど話して下さった。

 そして…。

「和馬くん達は政党を立ち上げるそうだね。」

「政党と言っても大学生のお遊びレベルですし、自分達はまだまだ勉強不足ですので先の話です。」

「そうなのか、和馬くんの話は娘から色々聞かされていてね。」

「えっ?」

「君たちとの時間は清香にとってとても新鮮で楽しいみたいだよ、なあ、清香。」

 これは微妙な発言だ、俺は少し謎に包まれている清香嬢に遊ばれてる感が有るのだが…、お嬢様は頬を少し赤らめ頷いていらっしゃる、とりあえず父君の事は柚木さんと呼ばせて頂くのが無難そうだ、間違ってもお父さんなどと、お呼びしてはいけない。

「柚木さんは政党について何かお考えが有るのですか?」

「君たちと変わらないよ、積極的に支持出来る政党はない、消去法で与党ってレベルなんだ。

 だから面白いと思ってね、大学生のお遊びで始めても策を練れば泡沫野党より上になれるだろ。」

「はい、演出がはまれば可能かも知れません、ですが外交問題なども有り多岐に渡る政策を語るのは、しっかりとした理論武装が必要です、魅力的では無くとも昔から有る政党には安心感が有るのです。」

「確かにそうだな、でも、政治はやってみなければ分からないことも多いんだよ。

 なぜ非正規雇用が増えたのか、そういう法案を通した人達は企業の利益になると考えたのだろうが、そこから貧富の差が広がり少子化に繋がるとまでは考えてなかったのではないかな。

 また、頭の可笑しい人が総理大臣になったおかげで、多くの人達が迷惑を蒙った、だが、そんな人が党首の政党を、かつての有権者たちは政権与党にしてしまったのだよ。

 そんな失敗を知る人達が市民政党を構築をしたら、少しはましな国になると思わないか?」

 勿論反論は出来ない、ただ…。

「動く人がいないという事が問題ですね、外野で文句を言ってる人ばかり、そのポジションは居心地が良いですから…、自分達も似た様なものですが。」

「急ぎはしない、だが君たちが動き出すのであれば、そうだね、失敗したって構わないと思う、私達の世代が表に立っても、泡沫政党すら出来ないと思うんだ、でも明日を担う若者が立ち上がるのなら、私は全力で応援するよ、それで党名はどうするのだ?」

「まだそこまでには至っていません。」

「はは、急ぎはしないと言いながら、すまんな、それで…。」


 柚木氏との会話は、何故か俺が中心になってしまったが、会社経営者の視点から見た社会問題の話も聞かせて頂き有意義な時間となった。

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