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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十九章 輝かしい未来へ
611/616

611.変わるメンバー‐③(エディオス視点)

お待たせ致しましたー








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(エディオス視点)








 変わった。


 変わりまくった。


 俺の従兄弟が、だ。


『冷徹宰相』の面は相変わらずだが、普段の雰囲気とかがめちゃくちゃ変わったんっだよなあ?


 原因はただひとつ。


 御名手(みなて)であり、現在事実上のカミさんとなったカティアの存在だ。婚姻式はまだだが、先に懐妊しちまったんだよなあ? 御名手発表以上に、まだ妻の座を付け狙う女どもへの牽制のためか、単純にいろいろ我慢できなかったためか。


 とにかく、『笑顔』が増えるなどと、雰囲気ががらりと変わったんだよなあ? 仕事面では相変わらず厳しいとこはそのままでも。



「……どうかしたか?」



 気遣う問いかけですら、優しさが滲み出るってどんなけカティアに惚れこんでんだよ!? そこは追及するまでもねぇけど!!



「いや? 平和だなあと」

「お前が神王に即位して百年以上経つんだ。執政なども落ち着いてきて不思議ではあるまい」

「いやいや、お前の方だぜ? ゼル」

「は?」

「カティアとは事実上の夫婦だろ? 腹のガキの心配もあるが、結婚してもよくね?」

「……式の最中に、不調があったらどうする」

「まだ一年以上も腹にいんだろ!?」



 カティアについては、とことん甘々だな!?


 それは今更なので、部下連中もくすくす笑ってる。ここ百年近くでだいぶ慣れたもんだ。カティアが俺とセリカの子どもらの家庭教師になってくれたことで、いい生活を築けている。あいつらもカティアに懐く以上に尊敬しているらしいからな?


 そのカティアとゼルの子どもが生まれたら……世界が荒れるぞ? 女だったら、上のリュカルドが嫁にとか言い出しかねんくらい。そもそも御名手か判断出来てからだが。


 そこは置いといて、いい加減次の進展に向かってもいいと思うんだがなあ?



「カティアも今の生活に慣れてきたんだ。無闇に変えて、負荷を与えたくない」

「……あっそ」



 こいつらしいが、それ以上にカティアのこととなると慎重だなあ? それだけ愛が強い証拠だろ。俺も、百年前より美女になってくセリカとまだまだ熱いがな!!



「ゼルお兄様! それはよろしくなくてよ!」



 扉が勢いよく開いたかと思えば、赤子を抱えてるアナが生き生きとした笑顔で入ってきた。こいつもサイノスと結婚してるから、ガキが何人か出来たんだよな? 俺より多くて三人。イシャールらの方が上だけどよ。



「どーした?」

「御子の数が愛の証とは言い切れませんが。夫婦としての形もきちんとなさいませんと! カティアさんのつわりも始まる直前の今の時期でしたら、ちょうど良いと思いますわ!」

「……そう、なのか?」

「ええ」



 アナに言われると説得力があったからか、少し刺激を得たかもしれない。


 ゼルも少し考え始めたのか、軽く眉間にシワが寄っていったが恐ろしさは感じなかった。


 こういう面も、カティアだけじゃなく腹に出来た子どもの存在もあるからだろうな?


 とりあえず、婚姻式は近いうちに開きそうになるみてぇだ。



(こんな幸せ……カティアがこの世界に渡航してくれたことで、叶ったんだ)



 ゼルのこともだが、俺やセリカも。


 次代を担う存在も出来るだなんて、百年近く前だったら想像もしてなかったぜ。



次回はまた明日〜

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