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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十八章 バカンスも終わって
603/616

603.楽しく美味しく?

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆








 ガレットデロワで食べながら遊ぶと決まったら!


 食後のおやつでも、飲み物は贅沢に致しましょう!



「……カティア? この飲み物は何だ?」



 今日もお仕事を頑張っていらしたセヴィルさんには、はじめて見るであろう飲み物だからわかんないのも無理ない。


 ふんわりした白い泡が特徴の、コーヒー。


 ちょっと気合を入れて作った、スチームミルクぽいのを乗せたカフェラテの登場ですよ!



「蒼の世界では、コフィーに牛乳を加える方法はあるんですが。熱を加えて、こんな感じに泡仕立てにするものもあるんです」

「なるほど。女が好みそうな見た目だな?」

「甘味は今回あえて加えていませんので、飲みやすいかと」

「そうか。カティアの作るものであれば、甘いものも少しは大丈夫だが」

「せっかくの、ファルミアたちからの贈り物ですし。美味しく食べようかと思って」

「それが、そのケーキ?か?」

「ガレットデロワっていうお菓子です」

「普通の菓子ではないようだな?」

「中にちょっと仕掛けがあるんですよ」



 二人で食べるのを考慮してか、ファルミアから贈られたそれは結構小ぶりなサイズ。クラウは今日はもう寝ちゃっているので、僕らだけでくじ引きの部分は楽しむ。ケーキの方は少し日持ちするので、ちゃんと残しておくとも。



「その仕掛けを楽しむのに、ケーキを使うのか?」

「単純な遊びというより、このケーキを使って占いをする風習もあったはずです」

「興味深いな」



 中身のくじについては、ファルミアがメモを添えてくれてたのでわかるけど……僕とセヴィルさんのどちらに当たるかまではわからないから緊張しちゃう!


 とりあえず、カットのラインはつけてくれてるからそれに沿ってカッティングしていこう。多分乾燥防止とかの魔術が施されているからか、適度な乾燥のお陰でサクサクカット出来ちゃう。


 中のクリームがナイフにつくのはご愛敬なので、ピースが出来たらお皿に載せてセヴィルさんに渡した。



「フォークで探れば、蝋紙の中にくじの中身があると思いますよ」

「なるほど。……これか?」



 こつんと、すぐに『フェーブ』のくじ本体が当たった音が僕にも聞こえてきた。


 中身を取り出すと、そこには蝋紙にくるまれた陶器の小さな王冠が!?



(え!? もう大本命!?)


 そのくじは、フェーブの中でも一番の当たりくじ。


 メモによると、王様ゲームのように当たった人が一日限定で王様になれるとかいう……つまり、セヴィルさんが僕になんでもお願い出来ちゃう当たりくじなわけで!!



「カティア? これは何を意味するんだ?」



 セヴィルさんは当然わかんないから、僕にそういう質問をするんだけど……もういいよね? 僕がうじうじしてても、今日イシャールさんたちに相談したことが無駄になっちゃうから。


 なので、気合を入れて言うことにした。



「それは……当てた人が期間限定で、指名した相手になんでもお願いごとが出来る一番の当たりくじです」

「これがか? ……なんでもだと?」

「その……無理のない、範囲で」

「……いいのか?」



 その言葉に、緊張が少しと大きな高揚感が含まれてるのが鈍い僕でもわかる。


 セヴィルさんは、きっかけがなんであれ……僕が『いいよ』と口にしたのと同じ言葉を告げたから、もう我慢も限界なのだろう。


 僕は自分のくじを探さずに、テーブルにお皿を置いたんだけど……すぐに、後ろからセヴィルさんに抱きしめられましたぁ!!


次回はまた明日〜

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