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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十八章 バカンスも終わって
585/616

585.親友の心配(ファルミア視点)

お待たせ致しましたー








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(ファルミア視点)









 カティがゼルの御名手(みなて)だと、神王城から世界中に報告が成された。


 冷徹宰相に、最上の美少女が!! って、報告が国内外に飛び交うのは仕方がないわ。カティは色彩の豊かさもだけど、奏樹(かなた)のルックスまんまを受け継いでいるから……モデル顔負けの美少女出来上がりだもの。


 口調はちょっと男の子っぽいけど、それもまた魅力のひとつ。ゼルは全然気にしていないようだしね?



(エディとセリカの結婚式が先だし、カティも今の身体にもう少し慣れてからでしょうけど……)



 ほとんどスピード婚に近いから、色々あたふたしてるでしょうね? 私はリースと結婚するのもそれなりにスピード婚ではあったけど……子どもが出来るまでは時間がかかった。


 カティたちはどうなるかわかんないけど……見た目からして精力が有り余るくらいの男たちだもの。リュシアも初体験で結構大変そうだったから、カティの方も倒れないことを願うのみね。



「二人のこともちょっと心配だけど……今は自分のことね」



 報告書を読んだあと、私はすぐにベッドに横になった。


 妊娠初期症状なのかよくわかんないけど……眠くて眠くて眠いのよ。


 つわりについては、こちらの妊娠期間によるとまだだけど……めちゃくちゃ眠いのよね。



『ファルよ、肉体の流れに任せて今は寝るのだ』

『子のため』

『我らの主の子』

『愛おしい命だ』

「そうね、ありがとう」



 四凶(しきょう)たちも気遣ってくれるくらい、お腹の子は将来のヴァスシードにとっても大事な子だ。この世界では、王族の即位は女でも問題ないのだけど……出来れば、男の子がいいわ。気苦労への負担が少しでも軽い方がいいもの。


 と言っても、リースは私を愛し続けてくれるから、次の子も欲しいって言っているけれど。ひとり目でこんなにも大変だから、本当に妊娠って命懸けなのね。



(親になるだなんて、前世もだけど……リースに出会う前は諦めていたのに)



 ほんと、生きていく上でイレギュラーってよくあるものね?



「ミーア! 調子はど」

『『『『静かに』』』』



 リースが勢いよく入ってきたのに、四凶らが咎める光景もいつも通りだわ。おかしくて、ついつい笑っちゃう。



「……ごめん」

「いいわよ。心配してくれてありがとう」

「うん。カティのことはもう知ったよね? いよいよ、ゼルと婚姻かぁ」

「まだ先にエディやサイノスがいるわ。二人のあとじゃないかしら?」

「それは仕方ないよね」



 二度と会えないと思っていた相手との結婚だもの。急ぎ過ぎて慌ててはいけない。寿命は長いこの世界だから、ゆっくりがいいもの。


 イレギュラー要素もゆっくり受け入れていかなくちゃね、カティ?

次回は火曜日〜

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