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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十八章 バカンスも終わって
572/616

572.狭間で集結(レイアーク視点)

お待たせ致しましたー








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(レイアーク視点)










 久しぶりに狭間の茶会に来たが、めちゃくちゃこえぇよ。姉者が!?



「ふふふ、うふふ」

「ふーん?」



 水鏡を通じて、フィーの黑の世界でカティアたちの様子を見ていたんだが。俺が呼ばれるのもだが、なんでクロノの兄者もなんだ? 二人で水鏡にべったり張り付いて……フィーの慌ててるとこを見ると気味が悪い感じに笑ってた。



「あらあら? 私たちを忘れていたのね?」

「フィーらしいったららしいけど」

「まあ、カティアが思い出してくれて何よりね! ピザが食べられるわ!!」

「僕も久しぶりだからうれしい!」



 俺は少し前に食べたが、あれはたしかに美味かった。奏樹(かなた)だった時のパンツェロッティも大変美味かったが、年代と修行を重ねたことで技術力も上がり……日本人向きでも美味いものを作れるようになっていた。


 あれをまたもう一度食べられるのなら、この二人が執着するくらい期待するのも仕方がない。



(……しかし、フィーのやつ。シアと婚姻したことでお互いに身体が造り変えられたのはいいが)



 目の色以外、マジでクロノの兄者にそっくり過ぎやしないか? 声もほとんど差がないが、性格が違うので似ているだけに聞こえる。外見は変わっても、中身は相変わらずのようだ。



「レイ〜? あの子のピザって美味しかったのー?」



 姉者がいつのまにか俺の前に詰め寄ってきていたので、慌てて頷いた。この人に下手に逆らうと怖いからな! 雷の魔術は俺の方が得意なのに、緑の魔術で上書きするくらい敵わない……。



「あ、ああ。めちゃくちゃ美味かった」

「そうね。あんなにも丁寧に作っているんだもの。美味しくないわけないわ!」

「小さい頃から料理上手だったもんね。転生させてもうまく記憶と技術は引き継げているし」

「ああ〜。早く食べてみたいわ! レイの世界のは美味しかったけどー」

「久しぶりにサフィーも下界したら?」

「今回は我慢するわ。カティアが作ってくれるんだもの」



 相変わらず仲が良い。と言うか、これは婚姻をしてもおかしくないくらい意気投合しすぎていないか? まだ孫の中で俺を含め、婚姻してないのはこの二人だが……聞くのも野暮なのでやめておこう。


 下手に突っ込んで、実は違うとか責められることの方が俺にとってもダメージが大きいで済まない。



『兄様姉様たち〜? いっしょにいるんでしょー?』



 とかなんとかしてたら、フィーの声が響いてきた。魔術の精度も上がったのか、狭間の座標も特定出来るとは成長は怖いな?



「三人ともいるわよー? ピザ出来たの?」

『うん。送るから、クロノ兄様受け取って〜』

「はいはい。いつでもどうぞ」



 兄者がそう返事をしたあとに、パッとピザの大皿たちが宙に浮かんでいた。良い匂いがすぐに狭間に広がり、兄者がコントロールして姉者が用意した大きめのテーブルに移動させれば……数種類のピザが置かれたのだ。


 カットもきちんとされているので、すぐに食べられるだろう。



「わあ!! これこれ!!」

「美味しそー! レイも食べよ!」

「ああ」



 除け者扱いにされないだけ、ひとまずホッと出来た。


 この料理を前にお預けだなんて、めちゃくちゃしんどいからな!!

次回は月曜日〜

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