570.事情更新
お待たせ致しましたー
◆◇◆
「…………マジかよ」
「……………………カティアです」
「ふむ。声は少し変わったが、魔力などはカティアちゃんのままじゃな?」
「……嘘でしょー……」
お城に帰ってきてから、フィーさんには真っ先に記憶の改竄の魔術をお城を中心に施していただいたが。
事情を知っているメンバーは別だ。イシャールさん、レストラーゼさんにフォックスさんをお呼びしてお伝えしたんだけど……まあ驚くよね?
中学生サイズにもだけど……いきなり、大人サイズに成長しちゃったらびっくり仰天で済まないだろう。
イシャールさんとフォックスさんは大口であんぐり。レストラーゼさんは驚いた後に興味津々で僕の前で観察を始めた。
「そーそー、カティアはちゃんと黑の世界に馴染んだんだよー」
「それもだが、お前さんもなんだ!? 別人に近いくらい変わりやがって!!」
「えへへ〜」
「えへへじゃねぇわ!!」
「うむ。神の成長などとははじめてじゃからな?」
「……もう何に驚けばいいのやら」
フィーさんの急成長についても驚きだけで済まないからね。美少年からの美青年に成長だから……僕以上にびっくりされるだろうし。
お城に戻ってきて、ファルミアたちヴァスシード御一行はお国に帰還され……僕は元の生活に戻る前にフィーさんとこの場を設けたのだ。他の皆さんは休暇から切り替えて、今日からもう仕事に戻られている。
当たり前だけど、役職のある人たちはすごいなあ……。
「ふむ。であれば……ゼルとの婚姻は近いかの?」
「…………はい」
レストラーゼさんにはお見通しだからか、セヴィルさんと決めた事を突っ込まれましたとも!?
答えれば、レストラーゼさんにぎゅっと抱きつかれた!?
「うむ! これで名実共に、儂の孫じゃな!!」
「れ、レストラーゼさん!?」
「おじいちゃんと呼んでくれ!!」
「出来ません!!」
「……じい様、張り切り過ぎだ!」
イシャールさんが引き剥がしてくれなければ……本当に窒息死するとこだった。やっぱり、孫昇格は諦めていなかったみたい……。
「……しっかし、別嬪さんになっちゃって? カティアちゃん、そのままでも『僕』って言うの?」
「……切り替えた方がいいでしょうか?」
「悪くないけど、公式の場だけでは……じゃないです? フィー様」
「んー? まあ、どっちでもいいんじゃない?」
「……適当っすね」
「儂もどちらでも良いと思うがの?」
「……ケースバイケースにします」
「んじゃ、今度は行儀作法のレッスン増やされるんじゃね? 宰相閣下殿の嫁になるんだし」
「……うぁあ」
その事はすっかり忘れていたから……収穫祭以前のマナーレッスンが増えるとなると、気が重いよぉ。
けど、合間にピッツァ作りはしたいなあ? それくらいはいいよね??
新章スタート!!
次回は火曜日〜