567.触れ合いたい気持ち
お待たせ致しましたー
そこからいきなり……することにはならなかったけど、キスをこれでもかとお見舞いされたので、僕は腰砕けになってしまい。
セヴィルさんの逞しい胸板にもたれながら、息絶え絶えになってしまいました……。
「……すまない。加減が出来なかった」
「だ……大丈夫です」
決して嫌じゃなかったから、違うことを伝えた。僕から仕掛けたんだもの。あの雰囲気から、セヴィルさんが我慢出来るわけがない。
背中をさすってもらえるのはいいんだけど……水着なので、ほぼ素肌にセヴィルさんのあったかい手がダイレクトに触れられると……僕はなんだか変な気持ちになってきた。
なんというか、介抱してもらっているのにむずがゆい気持ちになっているのだ。
触れたとこから、もっと……と、内側から求めていく気持ちがあふれてくるんだ。
どうしたんだろう? 僕はなんか変になっちゃったのかな?
「……カティア?」
セヴィルさんは心配してくれているのに、僕はどうしちゃったのかな?
もたれている箇所から伝わってくる、セヴィルさんの鼓動は早い。僕と言う恋人が触れていることで……ときめいてくれているのかな? それだったら、すごく嬉しい!!
そう思うと、僕は自分にかけてたリミッターのようなものが外れたのか……ぎゅーって抱きついてしまった。
「あったかいです……」
「……どうした、カティア? 寒いのか?」
「セヴィルさんにくっついていたいんです」
「…………そうか」
僕が正直に言うと、セヴィルさんは背に回していた手を離して……僕をきゅっと抱きしめて下さった。もっと密着出来たので、体温がダイレクトに伝わってくるからさらに嬉しくなった。
大好きな人と触れ合うのは、こんなにも嬉しく感じちゃうものなんだ。名実ともに婚約者になった今は……その嬉しさが欲望になり、行動も大胆なものになっていくだなんて知らなかった。
もう一歩先に、僕は進んでいいんだろうか。
ここでは……岩場だから怪我しちゃうだろうし、危ないから。
だから、ぎゅっと抱きつくのとキスだけでも出来ないかなって……顔を上げるとすぐ目の前にセヴィルさんの顔があった。
びっくりしたけど、吸い込まれるような紫紺色の瞳から目を逸らすことが出来ない。大好きな人の顔のパーツだからもあるけど……僕を大好きだと伝えてくれる意思を感じて、お互い吸い寄せられるように唇を合わせた。
そこからは、えーっとその……。
ほとんどキスだけど、ちょっと体にも触れられたのでキャパオーバーになって気絶しかけましたとさ。
落ち着いたらビーチに戻って、皆さんとのんびりしようとしたんだけど……女性陣に僕は連れていかれ、起きたこと根掘り葉掘り質問攻めに合うことになったよぉ!!?
次回は日曜日〜