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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十七章 異界のバカンス旅行
561/616

561.告げねば(セヴィル視点)

お待たせ致しましたー








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(セヴィル視点)










 婚姻。


 考えていないわけではない。


 むしろ、カティアの身体が成人体となった今ではまた……俺の中では最重要事項となっていた。



(……申し込むとしたら、俺からがいいだろう)



 エディオスやユティリウスにくどいほど、言い聞かせられてきたからな。想う相手が御名手(みなて)であれば尚更……己の手で幸せにする事を誓うのだと。


 俺にとって、唯一無二だったカティア……カナタが転生してまでこちらの世界に来てくれたのだ。想いも交わしたし、次は……俺からまた一歩進まなくてはいけない。


 愛する存在として、俺が手を差し伸べる番だ。


 とはいえ、この場で誓いをする度胸はさすがにない。エディオス達が茶化す以上にからかうだろうから……今日か明日、あの洞窟へ連れて行こうか。カティアの身体が成人体となったあの場所へ。


 俺が愛おしいと口付けてしまった、あの美しい場所で。雰囲気とやらも悪くない。であれば、カティアに伝えようと決めたのだが……フィルザス神の祝会である今、次々と料理を作っているのでなかなか声をかけづらい。


 だが、それもいつか落ち着くというもの。


 ゆっくり歓談する頃合いを見計らい、俺はカティアに近づいた。



『……カティア、あとで話がある』



 小声で声をかければ、軽く肩を跳ねる姿も愛らしかった。



『……あとで、ですか?』

『ああ。あそこの洞窟へ行こう』

『……? はい……?』



 鈍感とも違うが、彼女は意味があまりわかっていないのだろうな。そんなところも愛らしいが、今はわからないでいい。


 告げた時の愛らしい顔を想像するのも、俺としては楽しみであるからだ。

次回は水曜日〜

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