表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十七章 異界のバカンス旅行
554/616

554.女の覚悟

お待たせ致しましたー

 僕も聞きかじった程度の知識だけれど。



「女性はとにかく、繊細な体をしているそうですから」



 はたから見て、めちゃくちゃ体力自慢であろうサイノスさんにペロンチョと食べられたら……明日からのアナさんの体が心配だ。色々と。


 ただ、そこについてはセリカさんに聞いていたのか頷いてくれた。



「華奢とは言い難いですが、お兄様方よりは鍛えていませんもの」

「いえ、そう言うわけではなく」

「……違いますの?」

「根本的に男女の差ですよ。肉体構造とでも言うべきでしょうか」



 実は、わかっているようでわかっていなかった……まあ、これは予想の範囲だから大丈夫だとして。アナさんは、意外と天然なところもあるから……もうちょっと注意点を伝えよう。


 僕も、ほとんど前世での雑誌知識くらいだけどね!



「……セリカも気をつけてとは言っていましたが」

「その通りですよ。男性との体力差は、女性と比べ物になりません。神域での追いかけっこ覚えてます?」

「……お兄様達は、昔からお強いですもの」

「そうかもしれませんが、僕も聞きかじった知識ですけど……男性は本当に底無しの体力があります。夜のだなんて、好きな相手にはそれはもう」

「まあ……カティアさんはセリカくらいお詳しいのですね?」

「必要な知識が得られる世界にいましたし……友人とかの愚痴も聞いたりしましたから」

「……そうですの」

「そうなんですよ」



 耳年増ほどじゃないけど、そこそこ知識だけはあるんだよね!? だから、アナさんの安心に繋がるかわかんないけど、ちゃんとお伝えするよ?



「……その、カティアさんは。ゼルお兄様にお誘いされませんでしたの?」

「…………まだ体がこれに慣れてからと言ってもらいました」

「そ……そうですの」



 聞かれると思ったので、ほぼ言われたことを伝えました。ここは嘘をついても意味ないからね。



「断りたいと思えば、きちんと断った方がいいですけど……アナさんは頷いちゃったんですよね?」

「……はい。サイノス様にああ言われては、と」

「……魅力的過ぎたんですね」

「……はい」



 好きな相手に求められちゃ、応えないわけにいかないもんね? そこは僕もよーくわかる。セヴィルさんから申し込まれたら……拒否するって選択肢、多分出てこないかも。


 お互い、素敵な人に求められたら……女としては頷くのも無理はない。



「けど……行くんですよね?」



 話を聞いていても、自信はなくても拒否の意思は見えないので尋ねれば……アナさんは、少し間を置いてから頷いた。



「……ええ。覚悟、出来たと思いますわ」



 ベッドから立ち上がり、アナさんは『ありがとうございます』と言って出ていかれました。



「……お手伝い出来たかな?」



 ちょっとでも役に立てたのなら何よりだけど……僕も他人事じゃないから、お城に戻ったらどうなるかなあ?

次回は水曜日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ