545.少し落ち着いて
お待たせ致しましたー
◆◇◆
ファルミアがメインで作った魚介パエリアは絶品過ぎて、何度もお代わりをしてしまった。
しかしながら、僕の足ガクブルは食事が終わっても全然治らなくて……仕方なく、後半はパラソルの下で休憩タイムとなった。セヴィルさんも付き添いとしてもちろん一緒。
ひとりぼっちより全然いいから嬉しいけど……こうなった原因の本人がいるから、色々と複雑ではありまする。
「……眠いか?」
ぼーっとしてたらそう聞かれたんだけど、僕は違うと首を横に振りました。
「のんびりし過ぎて、ちょっとぼーっとしてただけです」
「……そうか。休暇だから好きにしてていいぞ」
「ですねー」
海で遊びたいけど、この人に熱烈チューされたことで体の自由が利かないんだよね?
と言っても、セヴィルさんもそこそこ反省しているらしいから、雰囲気だけでも落ち込んでいるのがわかった。なので、ちょっと肩に頭を寄せると思いっきりビクッとなった。
お互い恋愛初心者だから、ちょっと可愛いなと思っちゃったよ。絶対言わないけど。
「……カティア?」
「…………嫌ではなかったので、そこまで反省しないでいいですよ?」
「……本当か?」
「じゃなきゃ、こうしませんって」
僕だって、すっごくすっごくセヴィルさんが大好きなんだから……これくらいの愛情表現はしますとも。ほっぺにチューの勇気は全然ないですけどね!?
しばらくそのままで皆さんが遊んでいるのを眺めた後に足も回復して、今度はゆっくりしようと砂浜沿いにある大きな貝殻を拾うと言う健全な遊びをすることになりました。
蒼の世界と違って、形も大きさもファンタジーで見ていて飽きない!!
次回は木曜日〜