541.納得できない(フィルザス視点)
お待たせ致しましたー
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(フィルザス視点)
……本当に、そっくり。
水鏡で自分の顔を映したんだけど、本当に……ほんとーに、目の色以外クロノ兄様そっくり過ぎるんだけどぉ!?
(じい様と兄様達、何してくれてんの!? そりゃ、元々似てたけど!!)
僕は浜辺に一人出ていて、改めて自分の今の身体を確認していた。一晩の夢じゃない……それは神である僕にも当てはまることだった。
何度確認しても、僕の身体は人間で言う青年くらいになってたし……顔は狭間の神であるクロノソティス兄様に瓜二つになってた。色合い以外は。
流石に声は兄様と違うけど……今までの子供っぽさから、青年のそれに変わっていたんだ。
シア……ディーシアと一緒になるためとは言え……ここまで姿形変える必要ある?!
(そりゃ、シアも成長して綺麗になってたけど)
僕の妹。
僕の番。
僕だけの女の子。
兄妹の結婚だなんて、神だから許されているし……事実婚は他の兄弟親類の神々も普通だ。
だから、それは疑問に思わない。それについては。
「だからって、この姿はないよ!?」
シアが兄様と僕を間違えたりはしないと思うけど……個人的にショック。いや、だいぶショック!!
綺麗やかっこいい部類ではあるけど……嫌なんだ!!
もっとかっこよくて男前にして欲しいのに、似てる部類に寄せるってどう言うこと!?
「……とりあえず、鬱憤溜めても意味ないや」
今は今でバカンスを楽しもう。
カティアの方も、身体が変化したことで慣らさなきゃいけないからね。ピッツァ作りとかでフォローに回れるところはしっかり手伝おう。
先に洞窟から出てきてたファルのとこに、僕は手伝いに行くことにしたよ。
次回は土曜日〜