540.穏やかな時間
お待たせ致しましたー
けど、まだ眠たくなってきたので、スゥっと目を閉じて次に起きた時は。
夢も見ずに爆睡していたようで、今度はセヴィルさんに縦抱っこされていました。why?
「……起きたか」
歩いているわけでもなく、胡座の上での縦抱っこ。非常に安定しているので寝ちゃったんだと思う。普段はデスクワークが多いらしいセヴィルさんだけど、運動神経抜群だから体幹もすごいんだろう。納得!
「お……おはようございます」
「まだ眠いか?」
「少し……皆さんは?」
「先に起きて、それぞれのんびりしている。別に気にしなくていい」
「……そうですか」
ただ、なんで縦抱っこなんだろうと質問したら、『やりたかった』って返事が来そう。僕が大きくなってからだけど、セヴィルさんはずっと我慢していたやりたいことを実行出来るから……嬉しいかもしれない。
僕との再会が、僕の転生って形だったけど……見た目より『僕』を優先してくれるから、正直言って嬉しいんだ。だって、僕もずっと会いたかった人だから。
僕の……初恋のお兄ちゃんだからね?
「そろそろ昼時だが、調理はファルミアらがしてくれるそうだ」
「え? 僕は」
「まだ身体が完全に馴染んでいるわけではない。無理はしないようにと言っていたし、俺もそれには賛成した」
「……ご迷惑おかけしてます」
「迷惑ではない。俺とてしたいことをしているだけだ」
やっぱり、これはセヴィルさんのやりたいことだったんだー。あったかくて、頼り甲斐のある存在だから、僕もついつい甘えがちだけど。
あと少し、こうしていたいと言ったら……後ろに誰かがいるかもしれないのに。ディープキスされちゃいましたぁ!?
次回は水曜日〜




