539.のんびり昼寝-②
お待たせ致しましたー
◆◇◆
ゆーらら……。
ゆらら……。
ゆらぁ……ゆらぁ。
波打ち際で寝ているせいかもしれない。
だけど、体が水に浸かっているのはおかしい。
僕はセヴィルさんに抱き寄せられながら、お昼寝をしているはずなのに?
と言うことは、これは夢の中?
『正解、カティア』
『その通りだ』
振り返れば、今のフィーさんにそっくりだけど僕と同じ虹色の瞳の男の人。隣には、ちょっと久しぶりにレイアークさんが立ってた。
どちらも透けていなくて……ちゃんと目の前に立っていたんだ。
「……クロノさんに、レイアークさん?」
僕が呼べば、クロノさんはスーッと僕の前に来ていい子いい子って抱きしめて、頭をヨシヨシしてくれた。
『随分可愛くなっちゃって。こりゃ、セヴィルが執心するわけだ』
『……そのようだな』
姿はそのままでも、声は反響しているような気がした。夢の中だからかな? だけど、感触があるってことは夢を通じて交信のようなものをしているかもしれない。
「……あの、僕。これからずっとこの姿ですか?」
ファルミアと同じように、殺されて転生させられた結果だけど……短期間でどんどん大きくなっていくから、これから先のことが気になったのだ。
『大丈夫だよ。あとは、黑の時間軸通りに身体は成長していく。寿命も平均くらいはあるんじゃないかな?』
『蒼に比べたら相当長生きするぞ』
「……そうですか」
だったら、ずっと……ずーっとセヴィルさんと一緒にいられるんだ! それは嬉しくなって、つい笑ってしまう。
『……いい笑顔だよ』
『それを大事にしろ。セヴィルがそう簡単に離すとは思えんが』
『フィーもああなったし、色々変わるからよろしくね?』
じゃあ、と短時間の交信は終わってしまい、次意識が浮上した時は……セヴィルさんの素敵過ぎる胸筋をアップで見て身悶えてしまった。
離れようにも、背に回された逞しい腕により囲われていましたよ……。
次回は日曜日〜