520.黑と眞白(フィルザス視点)
お待たせ致しましたー
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(フィルザス視点)
今頃、カティアは『戻った』のだろうか。
本来の姿へ。
もしくは、適応した姿か。
僕は僕で……すべきことをしなくてはいけない。
黑の神として。
番になるべく、妹神と手を取り合わなきゃいけない。
だから……じい様達の『虹の世界』で、僕は僕のなすべきことをしなくてはいけないんだ。
シアを目にした前に、緑の髪色が特徴的な女の子に……僕は、シアと結ばれるために……施していくんだ。封印などを。
そして、その時間軸がすぐに過ぎたら……あの子もだけど、美しく成長したシアを、僕は抱き止めた。
だけど……それは、ほんの一瞬でしかない。
『またね。フィー』
眞白の世界での適応のために、シアと僕はまた離れ離れになってしまう。
これからの悠久の刻を考えれば、わずかな時間だろうけど……僕にとっては、また待たなくてはいけない時間でしかない。
『僕も……もっと強くなるから』
だから……カティア達のところへ戻ろう。
お互いに口付けをしてから、踵を返して歩みを進めたのだった。
次回は土曜日〜