表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十七章 異界のバカンス旅行
517/616

517.痛いの次は

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆











 痛いのは、過ぎ去ったけれど。


 今度は、全身がめちゃくちゃ怠くて……重い!?



(なんなのこれ!?)



 痛みの次は、倦怠感!?


 僕風邪でも引いたの!?


 の割には、咳や頭痛とかは全然ないんだけど……激痛からの反動なのかな?


 とりあえず……眠くもなってきたから、寝るしかない。



(いやいやいや? 寝ちゃダメでしょう!?)



 僕は、セヴィルさんやクラウと合流しなきゃ!


 心配してくれている人達のとこに行かなくちゃいけない。


 でも、この倦怠感を思うと……正直言って、眠気が勝ちそう。だんだんと、意識も遠のいていきそうだった。眠い意味で。


 蕩けそうな意識の中、ふいに体が動いたような……と言うか、持ち上げられた?


 誰かが、僕を見つけてくれたのだろうか?


 セヴィルさん??



「……おい、おい!」



 セヴィルさんだ。


 やっぱり、セヴィルさんだ!


 嬉しくて、怠い体のままだけど手を伸ばせば……セヴィルさんらしいその人は、僕の手を掴んでくれたんだけど。


 成長したらしい、僕の手はやっぱり大きかった。


 と言うことは、成功したんだ。



「……ゔぃ、る……さ」

「カティア? カティアなのか?!」

「……は、い……」



 そうです。あなたのカティアです。


 って言いたかったけど、まだ体が本調子じゃないので応答しか出来なかったけれど。


 すぐに、セヴィルさんは僕をぎゅっと抱きしめてくれた。あったかい体温が心地良い。小さな体越しとは違い、全身できちんと感じ取れるくらい範囲が広がっていたんだけど。



「……流れ、問え。元の糸口」



 セヴィルさんがゆっくりつぶやくと、僕の体の怠いものとかがどんどん消えていって……目がなんとか開くことが出来た。


 セヴィルさんの顔を見ると、セヴィルさんはポロポロと涙をこぼしていたんだ。



「……セヴィルさん」



 僕は、きちんと彼の名前を呼ぶと……セヴィルさんは、ゆっくり僕に顔を近づけてきたので、僕は拒絶することなく……重なる唇を素直に受け止めたのだった。

次回は木曜日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ