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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十七章 異界のバカンス旅行
512/616

512.おじいちゃんの説明

お待たせ致しましたー








 ◆◇◆










 嬉しく思っていると、イケ……おじいちゃん神様は、また嬉しそうに笑っていた。



「しかしまあ……時間がかかったのは、お主だけでなく他の要因もある」

「他ですか?」



 なんだろうと思っていると、僕から離れたおじいちゃん神様も湯呑みのお茶をひと口飲んだ。



「世界の共有じゃよ」

「……共有?」

「フィーの(くろ)と対を成す世界との共有じゃ。神じゃから、親子はないが兄妹と婚姻を結び……世界の安定レベルをどうにかするのは、儂らには普通なんじゃよ」

「……おお」



 スケールはでかいけど、神様だからって聞かされたら納得がいく。つまり、フィーさんはご兄弟の……お姉さんの誰かと結婚するのかな? 黒髪美女のサフィーナさんかなあ? 考えていると、おじいちゃん神様はニコニコされていた。



「お主の考え……おそらく、それはハズレじゃ。フィーにはずっと赤児だった妹と婚姻を結ぶ」

「……赤ちゃん? ですか?」

「もちろん、成人体にはすぐに成長するじゃろう。今別の世界で慣れさせておる。その子をフィーと引き合わせるのに、まあ色々頑張っておったのじゃ。じゃが、お主への対処もほっぽっておいたわけではない」

「……そうなんですね」



 それで、時間はかかったけど……少し体が大きくなったりしたのかな? おじいちゃん神様に聞いてみると首を縦に振ってくれた。



「そうじゃ。儂がお主に与えた神獣……クラウか。あれもいくらか成長を得た。そろそろ迎えに来る頃じゃろう」

「クラウが?」



 僕を迎えに……きてくれる?


 けど、ここは正確には洞窟の中じゃないからどうやって来るんだろう?


 それに、セヴィルさんも大丈夫なのか心配になってきた。あと、他の皆さんも。



「ほっほ。安心して良い。器と魂の安定……ゆっくりとほぐそう」



 また指を鳴らすと……僕の体がゴキゴキ言い出した!?


 それと……めちゃくちゃ痛い!!


 痛過ぎて、おじいちゃん神様の姿がぼんやりとしか見えないし、すがることも出来なかった。



(い……ったい!!?)



 あの時と同じ痛みかもしれない。


 僕と(けい)が殺された……ナイフで刺された時の激痛みたいに。


 ぎゅっと、体に腕を回して痛みをやり過ごそうとしたんだけど……痛みは相変わらずで。


 そして……何故か、白い空間に移動させられた時と同じように、水の中に落ちた!?


 慌てて沈まないように動いた時には……もう痛みはなく。すぐに水から出た時は、空間じゃなくて岩の天井が見えて。隙間から日差しが差し込んでいて、外の明るさがはっきりと見えた。

次回は水曜日〜

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