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【完結】ピッツァに嘘はない! 改訂版  作者: 櫛田こころ
第十七章 異界のバカンス旅行
508/616

508.再びの焦り(セヴィル視点)

お待たせ致しましたー








 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆(セヴィル視点)










 カティアが、消えた。


 手をにぎっていたはずなのに、何かにつまずいたのかと振り返ったら……姿形すべてが消えていたのだ。



「……カティア?」



 あちこちを見ても、魔鉱石を眺めている姿も何もない。


 まるで、そこに存在していなかったかのように……何もなかった。俺だけしか残されていなかったのだ。少し戻っても、気配も何もない。



「カティア!?」



 これはおかしい。カティアが俺に何も言わずに、距離を置く女性でないのは知っている。御名手(みなて)と言う理由もだが、俺と心を通わせた関係から……無断でなどという手段に移すことがまずない。


 俺はまず、少しの望みをと走って先に進んだのだが……四凶(しきょう)の一体が居るだけで、カティアはやはりそこにはいなかった。



「……いかがした?」



 四凶は俺の焦りを知らぬから、不思議そうに問いかけてきた。その問いに、やはりカティアは俺より先に進んでいないことが確定出来たが。



「……カティアが消えた」

「……なに?」

「こちらに来ていないのであれば……またさらわれたかもしれん」

「……気配は感じなかったが」

「俺だって信じたくない」



 しかし、何があってからでは遅い。


 俺は四凶に遊戯は中断することを伝え、さらに奥に足を向けた。魔法省の人間で、現在はカティアの家庭教師となったカイツと同じ仕業にしては、術が鮮やかすぎる。陣も詠唱何もなく、存在をかき消すなど……神の仕業か?


 フィルザス神にしてはおかしい。行使する意味がないからだ。今回のバカンスをあれもそれなりに楽しみにしていたからだ。もしくは、レイアーク神? クロノソティス神か?


 なんのために? カティアを?


 何をするつもりなのか?


 四凶の残りともすれ違っても、俺は足を止めずに奥へと足を動かしていくしか出来ない。


 もう、二度と。


 以前なら諦めていた、カティアとの繋がりを……もう一度断たれるなどごめんだからだ!!

次回は金曜日〜

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